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心理学への異議―誰による、誰のための研究か (心理学エレメンタルズ)
 
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心理学への異議―誰による、誰のための研究か (心理学エレメンタルズ) [単行本]

フィリップ バニアード , Philip Banyard , 鈴木 聡志
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

心理学が、人々をコントロールするために使われていたら、研究に偏見が忍び込んでいたら。心理学を私たちのものとするためにぜひ考えておくべきこと。

内容(「MARC」データベースより)

心理学が、人々をコントロールするために使われていたら? 研究に偏見が忍び込んでいたら? 使われ方によって、人々のためにもなれば、人々を操作する道具にもなる心理学への異議を唱える。

登録情報

  • 単行本: 217ページ
  • 出版社: 新曜社 (2005/05)
  • ISBN-10: 4788509415
  • ISBN-13: 978-4788509412
  • 発売日: 2005/05
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
心理学の限界やその潜在的な危険性・問題点を明確に告発した和書は数少ない。これはその中の貴重な一冊。特にその話題の広さがユニークである。

イギリスの心理学研究者が書いた本書は、心理学が孕みうる社会的問題を浅く広く論じている。心理テストの妥当性や信頼性等、心理学を専攻する者なら遅かれ早かれ学ぶような基礎的な話題も適宜まじえながら、戦争、プロパガンダ、マーケティング、人種差別、性差別、人間観等、政治・経済・文化と心理学の現代における関わりを、ごく簡単に、概観している。

記述は平易で、専門用語は簡単な定義か説明があり、たまにユーモアもまじえてあるので、心理学の基礎知識があればストレスなく読めるだろうし、なくても苦労はしないだろう。

人名索引、事項索引、参考文献、用語解説に計34ページが割かれていて、読者の補完的・発展的な学習・研究を促す形になっており、好印象を持った。また、心理学科でしっかり学んだつもりの私も知らなかった話題(行動主義者のJ.B.ワトソンは大学に就職できず、マーケティング会社に入り心理学の知見をマーケティングに応用しつつ副社長まで上り詰めた等)もいくつか触れられており、値段分の元は取れたと思う。

本書の意義の大きさに鑑み星5つとしたかったが、

1. 言及される概念・理論・仮説は社会心理学のそれが大半であり、臨床心理学、法心理学、認知科学、発達心理学等他領域の話題は殆どあるいは全く触れられていない。また統計学も触れられていないに等しい(この本だけで因子分析がどんなものか理解できる初学者はいないだろう)。
2. それぞれの論点の説明や考察がシンプル過ぎ、掘り下げ方が足りない感がある。制度的考察もほとんどない。社会学・ジャーナリズムにも、科学哲学にもなり得ておらず、半端と言えば半端である。

という理由で星1つマイナス。

心理学の社会的意義を考えてみたい、心理学を応用した権力行使から極力身を守りたい、心理学の目的や趣旨はそもそもどんなものかイメージを持ちたい、というような人が1冊目として手に取ると有用な本かもしれない。

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27 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:単行本
きちんと心理学の危険性を批判する書は少ないので貴重な一冊だけど、掘り下げが物足りないので星5つはあげられない。
臨床心理士の努力と熱意は認めるが、往往にして自慰的自己満足に陥ったり、クライアント虐待につながったり、たんなるスティグマの付与になってしまったり、クライアントの自己解決能力を奪ったり、フェミニズムなど特定のイデオロギーを押しつけたりといった現状も残念ながらある。心理テストもその信頼性は甚だ怪しい。そもそも心理学はサイエンスか?という根本問題も解決していない。
日本の具体的問題としては、精神医療心理士(だったか)という国家資格としての新たな心理職を作ろうという法案が提出されたが、解散総選挙で採決は流れた。法案上程の内実は、全国のほとんどの女子大では心理学部を設置しているが、卒業後の就職先が少ないからという大学救済措置的な意味合いの強いもので誰のための資格か疑問である。
介護保険におけるケアマネと同様、怪しげな資格にならなければよいがと危惧している次第である。
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
本書はイギリスの、トレント大学心理学準上級講師フィリップ・バニアード氏の書作である。
と紹介したがこれを聞いて大丈夫かなこの本と思った人も多いだろう.バイアスがかかっているからだ。
何の権威付けもないからだ。トレント大学は知らないし、心理学準上級講師は聞いたこともない怪しい肩書きだし
せいぜい、イギリスだけが権威付けだが、かつての大英帝国も今は面影がない。

しかしこの本は良書である。中身を紹介する。心理学は何を目的にしているのだろうか。
ある心理学者は「人々の心をコントロールするのが目的である」という。
また。ある心理学者は「心理学を学者自身のものにするのではなく、必要としている人のために使うこと」という。
例えば戦争に心理学を使った場合前者は兵士が戦うことを忌避しないよう「洗脳」に使うことである。
後者は戦いでPTSD(外傷後ストレス障害〜マスコミはあたかも研究され尽くした症状のように報ずるが、この概念については様々な異論がある)
になった兵士を治療することである。

正しいのは一も二もなく後者だと思うだろうが、前者であると主張する人は多い。
精神的症状の治癒にあたっても「人々の心をコントロールする』ことで治すことも行われるし、
商業的に心理学を使おうとしたら(拡販、イメージ戦略など)明らかに前者である。

我々一般人はこういう右側面があるので、心理学を危険なものと思ってしむような気がしているが、
その危険性とは何か、そして危険性ばかりではなく、その胡散臭さにも警鐘を鳴らすのが本書である。

大4章の『心理学とバイアス』が面白い。バイアスについては、国語辞典に次のような定義が載っている。
「社会調査で、回答に偏りを生じさせる要因となるもの。質問文の用語や質問の態度などについていう。先入観。偏見」
たとえば、日本の心理学はそのデータや源を、多くアメリカに頼っているが、アメリカの心理学はバイアスがかかっているのである。
その理由は、
1、アメリカの心理学は主にアメリカに関心がある
2、研究資金を提供する組織は元々アメリカ人以外に関心がない
3、被験参加者の洗濯はしばしば集めやすさに基づいている.つまり高等教育を受けている学生である。
4、アメリカ人以外の研究については不愉快な結果を生むことがあり、これがある種の政治的な結果をもたらすかもしれない。
5、研究者は主に知的階級出身の白人アメリカ人である。

というような条件で行われた心理学的アンケートや実験をそのまま日本人に援用して良いのか。という考え方がある一方で
集団間の差異(日本人とアメリカ人、男性と女性、長州人と会津人)は、個人の差異よりきわめて小さいという意見もあり
とにかく定説はないということだけが分かるのである。
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