著者ティルNoel Tyl氏初来日(9月)に併せ、刊行された一冊。冒頭、訳編を
なされた、星の勉強会の皆さんの言葉、
「クライアントの人生を豊かで実りあるものにするか、そこに理論と実践を極めた
ティル氏ならではのこだわりがある」
の通り、本書収録5つのコンサルテーション(いずれもクライアントの掲載許可を
得ているそうです)が、「占星術の専門用語をまったく使用」せずに、45分等所定
時間以内に大団円を迎えているのは、あざやかでドラマティック、とレヴュアーは
考えます。
それでいて、お客さん(=クライアント)の前では全くそぶりにも出さぬ、チャート
解読理論は氏一流の、一貫性のあるものであり、その一端を以下に列挙しますと、
1.「重要な天体配置を確定する」(p.11〜32)
・スクエア、オポジション等、最も強い緊張を示すアスペクトを、チャートの持ち主の
「成長のための緊張」と捉える。
2.「天体に生命を吹き込む」(p.33〜83)
・太陽(=人生を切り開いてゆく、エネルギー)と月(「人格における『統括的欲求』」)
のブレンド。
・ホロスコープにおいて(東側、北側等)どの半球が強調されているかを読む。
・グランドトライン等で表れる、防衛のメカニズムを予測する。
・人が生まれ、最初に関わる人物である、両親との関係を読み取り、それが自己価値
(2ハウスに関係)、愛される存在である感覚(11ハウスに関係)等にどう影響したか。
等があり、以上がクライアントの実人生でどう働いてきたか、その「過去の成長パターン
を読み取」り、今後にどう生かすかをクライアントとともに考え、互いにわかちあう
のが肝要、と著者は考えているようです。
他にも、クライアントに向き合う際の心構え・準備や、わが日本ではまだまだ「応用
知識」扱いであるミッド・ポイントやソーラー・アーク等、これ迄日本語で読む機会の
稀であった技法にかんする、数々の具体的記述があります。