カウンセリングに興味を持つ人は多く、カウンセリングを受けた人で自分も目指したいと思う人はかなり多く、これからの職業として憧れる学生は更によく眼にする。しかし、カウンセリングは知識と実践の間になかなか深い裂け目があるのに、そこに「自ら橋を架けて渡る」事を意識せずに、最初から橋が架かっているもの、渡れて当たり前だと思っている人が多い。そういう意味でいうなら、責任とリスク、謙虚な「気付き」を与えてくれるカウンセリングへの入門書だと言える。
現場に出るまでの訓練、つまり知識の習得以外の場面は、なかなか言葉だけでは伝えられない。だからこそ、自分だけのカウンセリング体験を普遍化・特殊化したりして「知っている」「わかっている」つもりにならないためにも、現在勉強中の人も読んだ方がいい、わかりやすい1冊だ。
「カウンセリング」というカタカナ言葉のイメージよりも、「関わり」「絡み合い」という語感を大切にする筆者の意図を読み取って欲しいと思う。