母子家庭で働きながら3人の子どもを立派に育てた長友りえさんの、
長友家流子育てを紹介した、エッセイ風の読みやすい指南書です。
仕事がら10代の優秀なアスリートの卵に会うことがあり、彼・彼女らの多くが、
「親に感謝したい」という言葉を恥ずかしがらずに口にするのを目の当たりにし、
なんて人間ができているんだと感心します。
目に見える技術的なことや偏差値もちろん大切な基準でしょうが、こういう「心の育て方」という部分は、
アスリートになるにしろ、サラリーマンになるにしろ、人間として安定して幸せになるための、
まさに「根っこ」になる一番大切な部分だと確信しています。
かの有名な365日のマーチの、「幸せは、歩いてこない」という言葉が本の中で
引用されていました。
幸せは、親が無理にあてがうものでもなく、
子供が親の目を意識してプレッシャーから装うものでもなく、
子供が自分で決めて、こういう幸せが欲しいと、つかみとるものです。
親も心の中では必死に迷いながら、されど子供の前では決してぶれないで、
干渉しすぎず、いつも明るく涙を見せず、大丈夫だよ、と子どもの気持ちを大切にして、
信頼して送り出すその強さ・・・
子供は安心して前を向き、自分の「本当にしたいこと」に向かって進むことができる。
ぶれない母と、甘やかしとは違う、信頼に満ちた愛情。
これほど、将来長期にわたって子供を幸せにする特効薬はありません。
私は、アダルトチルドレン予備軍で、世間的にはよい大学を卒業し、安定した職業についても、
自分の人生をいつまでたっても自分のものにできず、人の目に惑わされ、大人になってから苦労しています。
アダルトチルドレンの連鎖が怖いから、子育てには不安があります。
自分が大好きな人は、まっすぐな努力ができる。
そして人のことも心から好きになれる。
幸せの源を、私のような人間にも教えてくれます。
長友選手の家族との写真もいくつか掲載され、エッセイ風で読みやすい。
子育てに迷われている方や、自分の生き方に迷っている方など、幅広くおすすめしたい本です。