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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
多くの方に読んでほしい、重要なメッセージが込められた本,
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レビュー対象商品: 心のケア――阪神・淡路大震災から東北へ (講談社現代新書) (新書)
東日本大震災では、直接被害を受けていない日本人も、少なからず精神的な影響を受けました。「何かをしたい」という気持ちと「何もできない」という罪悪感、そして、いぜんとして解決しない原子力発電所と放射能の問題に対する怒りが、多くの人々の心をささくれ立ったものにしています。被災地に入り込んでボランティアをされた方々の勇気と行動力には頭が下がる思いでいますが、被災で心に傷を負った方々に接する心の準備ができているのかどうか、それも気になっていました。本書は、ノンフィクション作家の最相葉月氏が、阪神・淡路大震災以降、被災された方々のケアや調査研究に従事され、事件や事故、災害の犠牲になった方々のトラウマ治療やその支援者の方々への研究に携わってこられた精神科医の加藤寛氏を取材する形の共著です。東日本大震災後に兵庫県チームの司令塔として被災地で活動された加藤氏の語る「心のケア」をぜひ読んでみたいと思いました。 まず、「心のケア」という言葉ですが、最相氏が書いておられるように「阪神を機によく使われるようになったこの言葉について、多くのメディアで情報が錯綜しているが、精神科医や心理士で構成される心のケアチームが災害直後に行うのは、被災者に被災体験を聞いてカウンセリングすることではない」のです。これを知っている人は少ないのではないでしょうか。 「心のケア」がそれだけの言葉では説明しきれない、広範囲で、深く、しかも、多様性や柔軟性があるものだということは、誤解を防ぐためにもぜひ本書を読んでいただきたいのですが、私にとってショックだったのは、分かったつもりでいて、分かっていなかったこと、想像できるつもりで、できなかったことの多さです。特に、地元の役所や保健所の職員の方々の「心のケア」の必要性については、もっと多くの人に知っていただきたいと思いました。 ボランティアにかかわる方だけでなく、遠く離れた場所にいて「何もできない」と思う方にも、大切なメッセージがこめられている本です。
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
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『善意』や『使命感』だけでは向き合えない現実が、ここにある。,
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レビュー対象商品: 心のケア――阪神・淡路大震災から東北へ (講談社現代新書) (新書)
阪神・淡路大震災での経験をどのように実践するかについて本章で詳細に語った加藤寛氏は、『おわりに』でこのようにまとめる。 その中で繰り返し痛感したのは、心のケアはあまり歓迎されないということです。...受け入れて もらうためには、心のケアを強調しすぎないこと、現実的な支援をしながら地道な関係作りをする こと、そして何よりも害を与えないこと、これらの基本的な態度が重要でした。(P198) そして、 仙台市宮城野区に派遣された、「兵庫県・心のケアチーム」とその受け入れ先となった仙台市と 住民の方々による三ヶ月間の活動の様子を最相氏がレポートした『巻末ルポ』はこう語る。 救急医療隊も通常ニ泊三日で交代する。被災地に害を与えず迷惑をかけず、任務を果たし、 健康も損なわずに帰還する。そうでなければ次の支援が続かない。(PP2124-215) 支援者はたいそうなことをする必要はない。テーブルが汚れていたらそっと拭き取るような あたりまえの気遣いがあればいいんです。...そっと見守る。なにもしないでいるということは 結構勇気がいることなんですよ。(P222) 安心できる場所も確保されていないうちから、PTSD、PTSDといわんほうがいいと思うよね。 ...、といいながら感情が出てくることでしょう。そういうことができて初めて、医療が 関与するかどうかを考えていくことが大切なんじゃないか。(P226) 阪神・淡路の経験と元に東日本大震災で実践されたことを、インタビュー形式で記した本なので、 内容が具体的で、地に足がついた説得力があります。 「心のケア」にたずさわろうとする者の『善意』や『使命感』だけでは、 惨事を経験した人をケアできないむずかしさもとてもよくわかります。 現実の厳しさやむずかしさは、想像以上であることを思い知らされました。 勉強になりました。
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難しくて大切な「心のケア」,
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レビュー対象商品: 心のケア――阪神・淡路大震災から東北へ (講談社現代新書) (新書)
本書には“カンタンに「こころのケアが大切」などと口にしてはいけない”ということが書いてある。ノンフィクション作家の最相葉月氏が、東日本大震災の現場に入った精神科医の加藤寛氏に 話を聞くという形でまとめられている。 まず、被災地に入った、精神医療チームが求められたのは、日頃から精神科の投薬をうけている人たちへの 薬の配布であった。 そして、次の仕事が、被災者の話を聴くことだろう、私はそう思って本を読み進めたが、加藤氏はこう云う。 「外から精神科の医者が心のケアに来ましたと言ってもちっともありがたがられないです。 精神科にかかること自体にかなり抵抗感があるので、やんわり断られるのがオチです。 他所から来た精神科医や、心理の専門職の人よりも、地域の馴染みの人のほうが力を発揮する。 心の痛手なんてそう他人に話すもんじゃない。聞きっぱなし、いいっぱなしは役に立たない」 「阪神大震災では、こころのケアセンターに60人を採用したが、8割が辞めてしまった。 学校で習ったカウンセリングなんか何の役にも立たない。保健婦さんなら血圧でも測りましょうか と、話のきっかけを作ることもできるだろうが、心理士にはそんなことも出来ない。 自分には支援ができないとやめた人が8割」 加藤氏は現場で役に立うということに対してあくまでも誠実である。 しかし「心のケア」は、必要で、なぜ必要かもきちんと書いてある。 カウンセラーを目指す人や、メディアで簡単に「心のケア」を口にする人には、 ぜひ読んで欲しい。
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