子孫である慶朝氏のユーモアたっぷりの逸話がおもしろい。
よくある先祖自慢話というよりも、ご先祖の変な所を遺伝しましたといったトンチンカンな
話や、「世が世なら」といったルサンチマン(妬み・僻み)的な話ではない「世が世なので
こうなってしまいました」的なオチの付いた話が多い。氏は文章は苦手とはいいながら、ウ
イットたっぷりで風刺の効いた皮肉話など、なかなかである。
子孫が書いた徳川慶喜の話というよりも、慶喜に纏わるその後の話と言った方がよくタイト
ル通りではないにしろ、明治以降の徳川慶喜一家が大正・昭和・そして平成に至る道のり
がのびのびと描かれている。
筆者は写真家と言う事で、カメラマンの目より見た先祖の撮影した写真批評はユニークであ
る。