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一つ目 典医たちが当時の知見を総動員して徳川家に尽くすさまが伺えること。現在の眼から見ることで、冷静に客観的に、判断の是非をはかることができる。現実ではどうしてもしがらみや常識(今をいきるからこそ私達には見えない)が、邪魔をする。
二つ目 徳川家の敬われ方。医学は命に関わるので、あまり大胆なことを殿様にするわけにはいかず、だが控えめな処方では治療がはかどらない。そこんも綱引きが実に面白い。現代では、試行錯誤よりも、金銭的体力的問題で、「治療を選択する」傾向が強いため、このドラマは実に生々しく緊張感のあるものだ。
三つ目 そもそもこれが本来のテーマだが、徳川家の健康の恐ろしいほどの似かより。同じような生活を同じ場所でしている一族だから当然体質や健康状態も近くなってくるのはよくわかるが、まるでクローンを見るようだ。異様な雰囲気さえ漂ってくる。
江戸時代、現在の医療、そそいて何より江戸城の中の徳川家を知ることができる一冊。
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