本作を、荒山版「影武者徳川家康」と
思われる御仁も多いかと思われますが、実はさに非ず。
そう評するには、本作は軸が太過ぎるのでアリマス。
そう、
「 朝 鮮 」
の二文字が、それはそれはどっしりと。
この「朝鮮」という概念が、
まさしく物語の屋台骨としてドン!と存在するが故に、
本作を読み終えられた方は、その読後感が
「影武者」と全く違うことに気づかれることでしょう。
むしろ「影武者」の読者であれば、なお一層。
それ故に、本作における主役は、まさしくこの「元信」であり、
「徳川家康」とも「世良田二郎三郎」とも
全く異なる個性を持つこの「第三の男」を中心に、
物語はどんどん展開していきます。
そして、そういう柱があるからこそ、
明らかな「影武者」へのリスペクト、即ち、
「ええっ!?あの”暗黒ヘタレコンビ”の秀忠&宗矩が
そんな風になっているのかい!?(マスオさん風に)」
という部分を存分に面白がれる寸法なのですよ!
ああ、あの秀忠があんな風に!そして僕らのアイドル宗矩くんが!!
ともあれ、物語としての本筋も、
様々なパロディやリスペクトの部分も、全部織り交ぜて、
大いに楽しめる逸品でアリマス。
お好きな方には是非。