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5つ星のうち 5.0
復興計画、建築群の素晴らしさを感じました,
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レビュー対象商品: 復興建築の東京地図 (別冊太陽 太陽の地図帖 10) (単行本)
未曽有の東日本大震災の後、東北を今後どのように復興していくかが、我が国の行く末とともに関わってきます。そんなおり、1923年の関東大震災の被害以降、帝都東京がどのように立ち直り、見事な建築群や街並みを取り戻したかに焦点を当てたムックが出版されました。現在でも残されている美しい建物の写真を眺めているだけで、先達たちの復興への熱い思いが伝わってくるようです。 それぞれ項目に分けて紹介します。 「ドキュメント・関東大震災」では、当時の惨事の状況が見開き2ページでまとめてありました。「ようこそ、麗しの帝都遊覧へ!」は本書の監修者の松葉一清氏の建築物から見た震災復興期の建築表現の素晴らしさを簡単に説明してあります。御厨貴氏へのインタビュー「実のある『大風呂敷』 後藤新平の帝都復興」では、当時の内務大臣後藤新平氏のスピーディな復興作業を紹介し、「復興に向かって動いている」というメッセージの必要性を説いていました。安藤忠雄氏の「被災地から見えたもの」も強いメッセージが発せられていました。 第一章の「帝都復興計画の東京」では、同潤会アパート、復興小学校、街路事業、復興大小公園、橋梁、地下鉄、デパート・映画館、ターミナル駅、郊外教育研究機関などを取り上げ、震災復興計画に必要な具体的事例を地図、写真を駆使して分かりやすく説明してありました。 特に目をひいたのは、35ページ以降の「復興建築 美の最高峰を訪ねて」でした。築地本願寺・旧駒沢大学図書館・湯島聖堂大成殿・旧逓信省簡易保険局(内部のスケールの大きい階段箇所は群を抜いていました)・自由学園女子部講堂・旧小島小学校など、今見ても実に魅力的で素晴らしい建築群の内部が美しい写真で紹介してありました。これらの紹介が本書の魅力を倍加させています。 第二章「復興建築を歩く」は、東京の街を歩きながら今も残る復興建築の素晴らしさを写真と簡単な解説、地図で可視化していました。取り上げたエリアは、両国・横網町公園/日本橋/丸の内・大手町・日比谷/銀座・京橋/築地・明石町/浅草/上野/御茶ノ水・神田/本郷・水道橋/江東でした。 コラムも大変充実しています。「復興節」はいま 添田唖蝉坊・知道が伝えるもの 中川敬/左翼的気分があふれた「築地小劇場」/最真空間で安価な食事を提供した「市設食堂」/震災復興期の水道タンク 泉麻人、などでした。 86ページからの城戸久枝氏による「東京都慰霊堂・復興記念館を訪ねて」もよいルポでした。墨田区横網町にある復興記念館とその中の展示物を紹介し、この建物の意義を上手く伝えていました。一度訪れないといけないと思っています。 ほかは、失われた復興建築100選、本誌掲載・現存する建物リストなどが掲載されています。
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