増税増税と言われているんだけれども何か釈然としない。と思っていたところで手に取った。
名古屋市長の河村たかしがなぜ減税を主張し、また議会から否決され続けているのか、これもまたよくわからなかったが、減税の論拠はだいたいこれでわかる。
増税なき復興論の財政的論拠はやや甘いと素人の私でも感じるところだが、この本は税金を通した河村氏の民主主義論として見ていいだろう。河村氏が熱弁しているのは、増税がいかに非民主的な権力持続装置であるかということだ。増税やむなしの世論を許す政官のずるさ、社会の未熟さを解いている。
日本の膨大な債務については、財政難や借金大国といった言い方は官僚目線の言葉であり、国民目線で見れば金余り、財産になると著者は言う。たしかに新聞、テレビ報道を通して語られているのは、財務省の言葉あるいは閣僚を通した財務省の言葉であると気づく。そんなふうに視点を90度ぐらい変えられる刺激に満ちており、ところどころキツネにつままれるような目からウロコのような不思議な読後感もあった。
行革が進まない理由、事業仕分けがダメな理由などもわかりやすく解説されており、親子で読める増税副読本としても読める。