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時は経ち、ネフリュードフが市民の義務として刑事裁判の陪審員を務めた時、その被告の一人がカチューシャだった。彼女は売春婦として生活する中で事件に巻き込まれ無実の罪を着せられ、しかもネフリュードフら陪審員の手落ちによってシベリアへ徒刑される羽目になったのである。彼は大きな責任を感じ、彼女の徒刑を取り消すため奔走する。
この彼の奔走が、この物語の大きな魅力となっている。過去の自分の愚行を恥じ、彼女を救うためにどこま??も尽くそうとする彼の誠実さが多くの読者の心を打っているのである。
『復活』は外面上主人公ネフリュードフとカチューシャの恋物語である。しかし、それは、トルストイがこの作品に込めたテーマの一部分に過ぎない。恋物語という庶民が最も感情移入しやすい形式を取りながら、その中で刑事裁判、土地私有、身分制度など当時のロシアの様々な社会システムを描写しその不合理、矛盾を指摘している。直接的にその不合理、矛盾を読者に訴えかけるのではなく恋物語という形で読者の関心を保ちながら自らの主説を展開していく所にトルストイの巧妙さがあると言える。
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