地球とは違う星「レンカ」。その統一国家、レンカ帝国の帝都を大規模地震が襲う。
植民地総督府の若き官僚が託された権力で今、何を為すか。
だが、そこには帝国を揺るがすほどの私利私欲が渦巻いている。
復活の地 1 (ハヤカワ文庫 JA)原作について詳しくは上記リンクのレビューで済むと思うので省略。
本作は小川一水氏の同名小説を元にした漫画。
コメディー色の強い漫画版「
第六大陸」に比べ、
こちらは非常にシリアスであり誠実に描かれており、
作品の空気にある災害の「重さ」がジワジワと伝わってくるのが良い。
冒頭は星や帝国・そして後々重要になってくるであろう派閥や民族を、
中盤には皇族軍(天軍)・陸軍の部分を、終盤には記者も加わり、
大災害というスケールを覗かせるのだが、一巻はそこで終わりというのが勿体無い。
いや、そう思うのは続きが早く読みたいからだろう。
別惑星・統一国家・派閥に民族や天軍などと、読み手が現実の日本と比べてしまい
やや敷居が高く感じて戸惑うと思うが、一冊に纏まっているので難無く読めるだろう。
連載を追って読んでいたらバックナンバーを参照しなくちゃいけない分、大変だ。
単行本には補足という役割で、各話の合間に
ハナシに見合った世界観説明がなされているのは嬉しい。
原作とは違い連載漫画のテンポで、主人公中心の視点になり色々と省略されてはいるが、
原作既読の人にも思わず唸らせる重大なオリジナルエピソードが追加されています。必読!
漫画の印象としては伊藤悠女史の「
皇国の守護者」を彷彿とさせる
見事な出来栄えで、視線や所作、表情や災害の描画、それに構成能力も高い。
その為、フィクションである世界観に嘘偽りが見えずとても引き込まれる。
というか前嶋重機氏の原案デザインで、良くここまで描けるなぁ、と関心しきりだ。
もっと読みたいという欲がある為に評価を一つ下げさせてもらった。
作中曰く「私利はない、私欲は許されん」そんな私に公僕は向いてないだろうな。
続巻は絶対買う。この私欲は許してほしい。