帯に「場所、価格、間取りだけに惑わされるな」とあるが、本書を読んでほんとその通りだなと。しかも二重床、二重天井はいいけど、二重壁はだめって、これは本書を読まないとたぶんわからなかっただろう。構造や配管といった建築問題から、トイレやキッチンの備品の配置まで、時に図を交え、何センチと数字を出して具体的に説明しているのが、著者の自信の表れでもあり、本書に信用を置くける根拠でもある。普段何気なく使っている家に、こんなにチェックするところがあったというのが驚きでもある。
区分所有という形態が好きになれないので、マンションを買うことは一生ないと思うが、「見えないところの金の使い方」を見分ける、というのはなかなか面白い。しかし、これだけ素人にわからない、手をかけたり逆に抜いたりする余地があるなんて、建築業界って伏魔殿だなあと。