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徒然草を読む (講談社学術文庫 (719))
 
 

徒然草を読む (講談社学術文庫 (719)) [文庫]

上田 三四二
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

『徒然草』の読み方にはいろいろある。それがこの類を絶した随筆の幅であり、懐の深さである。『徒然草』はただ一つのことを切言していると私は思う。「先途なき生」と。人生は有限であり、しかも明日知れぬいのちではないか。ここから兼好の唱導する生き方の極意は、「ただいまの一念」、これである。死までの切迫したこの世の生の時間を、時間そのものとなることによって生き切ろうと、兼好は訴えたのである。(著者「まえがき」より)

著者紹介

1923年兵庫県に生まれる。京都大学医学部卒業。歌人、文芸評論家、作家。主な著書に、歌集『黙契』『雉』『湧井』『遊行』『照径』、評論集『アララギの病歌人』『斎藤茂吉』『現代歌人論』『西行・実朝・良寛』『この世 この生』ほか、創作集『深んど』『花衣』『夏行冬暦(けきょうとうれき)』『惜身命(しゃくしんみょう)』など、学術文庫に『短歌一生』『眩暈を鎮めるもの』がある。1989年没。


登録情報

  • 文庫: 234ページ
  • 出版社: 講談社 (1986/1/7)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061587196
  • ISBN-13: 978-4061587199
  • 発売日: 1986/1/7
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By recluse VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
これは個人的な事情に促された「徒然草」の読み方です。その事情は冒頭に簡潔な形でほのめかされるだけです。しかしこの作品の読者は、どれほどのすさまじい対話が著者と作品の間で繰り返されたかを痛烈に知ることができます。そしてたどり着いた結論の清明さとそこにたどり着くまでのプロセスの見事なまでの整理は、このすさまじさを一瞬忘れさせてしまうほどです。
まず「方丈記」の著者の鴨長明と「徒然草」の比較が最初に提示されます。ここではこれまで見たこのないほど悲しいまでの姿の長明が描かれます。そして、第三章の「兼好と時間」こそが、著者がたどり着いた「徒然草」のエッセンスです。ここまで血肉と化して読み込まれた徒然草がもたらしたものは、もはや徒然草論の域を超えています。それは著者がとたどり着いた「哲学」なのです。その哲学の説明は、通常の徒然草論で使われる使い古された言葉を超越して行われます。医者である著者の思考を反映してでしょうか、論理は精緻で抽象的でかつ一般的です。でもそれが表現される文章は、美しい名文であり、使われる用語は目新しいものが多いのですが、見事なまでに「的確」であり、華麗なまでに精巧で丁寧なものです。補遺で描かれる、倒錯のニヒリズム、現世厭離の不生命思想の部分も一読に値します。どうしてこれまでこの著者を知らなかったのだろうか。
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時間論の名著 2012/5/10
形式:文庫
「人間が生きる時間」の意味を徒然草に求めて、見事に成功している。

著者は歌人だからその小説作品も読んでみたが、こっちは私にはつまらなかった。
開高健や中里恒子の代表作のようには気持ちがぬれてこない。

理の人、論の人なのだろう、か。
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