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本書は基本的にはガーシェンクロンの論文集と位置づけるのが正しいと思われる内容で、
「後進性」に関する議論を主にした第1部に始まり、
第2部では歴史における「連続性」の概念を、第3部では彼が長年傾倒してきた
ソヴィエト・ロシアの研究に関する議論を扱っています。
経済学における主要な研究を周知のものとして議論していたり、
果ては哲学・人類学・社会学などの論文、
詩や小説といった文学作品を詳細な説明なしに引用していたりと
内容は極めて難解で、理解には膨大な予備知識が要求されます。
また、「悪文」と評される彼の英語論文をもとにしているだけあってか、
日本語訳も必ずしもわかりやすいものとはなっていないので、
読解そのものにもかなりの労力を要すると言えるでしょう。
以上のことから、万人に薦められる良著であるとはとても言えませんが、
個人的には、経済学を実証的に学ばれる方、あるいは歴史を学ばれようとする方には、
是非とも読んでいただきたい1冊であると感じました。
1冊をじっくりと読み通すだけの時間的・精神的ゆとりのある方であれば、
彼の洞察の鋭さに少なからず驚きを感じる部分があると思います。
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