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後悔と自責の哲学 (河出文庫 な 24-1)
 
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後悔と自責の哲学 (河出文庫 な 24-1) [文庫]

中島 義道
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「あの時、なぜこうしなかったのだろう」「なぜ私ではなく。あの人が?」誰もが日々かみしめる苦い感情から、運命、偶然などの切実な主題、そして世界と人間のありかたを考えて、哲学の初心にせまる名著。

内容(「BOOK」データベースより)

「なぜあの時、ああしてしまったんだろう」「なぜ私ではなく、あの人が?」人なら誰しも日々かみしめる苦い思い=「後悔」「自責」を問いかえす中から、意図、偶然、運命、同情など切実な主題と人間と世界の本質にせまり、「哲学」することの初心をよびさます、あざやかでせつない名著。

登録情報

  • 文庫: 198ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2009/5/30)
  • ISBN-10: 4309409598
  • ISBN-13: 978-4309409597
  • 発売日: 2009/5/30
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Tod
形式:文庫
 中島哲学において自由論は時間論と並んで重要な位置を占める。『時間と自由』(講談社学術文庫)などのアカデミックな著作にも見られるとおり、その議論は透徹しており極めてレベルが高い。本書はそんな中島の自由論を「後悔」という感情をキーワードにして分かりやすく解説した哲学入門書である。
 われわれはみな過去における自分の行為を後悔する(「後悔という感情がなかったならば過去は形成されないだろう」とまで中島は言っている)。いくら後悔したところで、今さらどうにもならないことは分かりきっているにもかかわらず。なぜか。そうしないこともできたはずだからだ。すなわち自分は過去において自由であったはずだからだ。このように自由とはまず過去形である。しかしその自由とは、責任追及の欲求に基づくフィクションに過ぎないのではないだろうか――。
「感情に基づいて世界は形成される」というコンセプトは中島哲学を貫いているが、それが最もよくあらわれているのが本書であろう。豊富な哲学的知識とエッセイストとしての巧みな話術が融合した、詩情あふれる魅力的な哲学入門書に仕上がっている。毒舌で名を馳せている中島の「優しさ」が珍しく感じられる名著といえよう。文庫化に伴いより多くの読者に読まれることを望む。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
中島義道さんの本は、すごく好きで、3冊目くらいですかね。その中でも、ダントツに、本書は、良かったです。

「後悔とは、なんだろう?人は、なぜ後悔するんだろう?」という問いから、ドンドン深く掘り下げていく本書。途中、カントやニーチェの難しい引用が出てきて、読んだ事のない僕は「ん?わから〜ん!」って思ってしまうんですが、「分りやすく、かつ、深いことを書こう」と決心されていたのか、難しい引用は、わずかで、具体例(元が攻めてきた時の台風(神風)、森鴎外の小説「雁」においての、もし、夕食に「鯖の味噌煮」が出ていなければ、一対の男女の人生が変わっていたのではないかなど)が多いので、高校生ぐらいから、読めると思います。

「自分の身に起こる様々なこと(理不尽など)を、「運命」と誤魔化すことも無く、「すべて偶然である」とニーチェ的に受け入れてしまうのでもなく、「わからない」と(笑)。変に、わかった気にならず、わからないものは、わからなくていいし、逃げるんじゃなくて、「真実」に興味持って、真正面から現実見てみない?」というスタイルに、共感できる方は、本書を読んで、「答えは、無いけど、そのモヤモヤ感が・・・いい(笑)!」と思ってくれるはずです☆
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By pp-tang
形式:単行本
漫然と読むと、何が問題となっているのかよくわからず、著者のエッセイ寄りの筆に引きずられて、なんとなくおもしろかったいう感想で終わってしまうかもしれないが、枝葉を取り除くと本書の本質は「後悔」をキーワードとした「自由論」。その関心が強い人には資するところがあると思う。

人は「今Aをすることもしないこともできる」ことを自由とみなすことが多いが、選択肢が均衡しているのになぜ結局Aをする(しない)ように選んだのか。「自由意志」による内的強制?これでは説明できない。「自由意志」の実態は心理的物理的な自然因果(外的強制)だからだ。じゃあ自由はどこに?著者によれば自由は「あのときこうすることもできたのに」という、広い意味での後悔に根をもち、責任追及と連動してでてくるもの。飲酒運転中に人を轢いた場合「君は飲酒運転した『から』人を轢いた」とされる。実際は真の原因が飲酒かどうかはわからないが、刑罰の要請から事実が制度的に構成されるわけだ。「飲酒運転しないこともできたでしょう?自由だったでしょう?」と、彼が自由であったことが責任を帰すために重要となる。このように自由は今の心の状態というより、過去をふりかえって後悔のうちに登場するもの。ところが「あのときこうもできた」を、現在に適用して「今ああもこうもできる」と考えるから、自由についてうまく説明ができなくなると著者は見ている。

無理して書くと論旨はこんな感じだが、哲学は過程であり、要約できるわけがない。レビュアの下手なまとめより実際の著作にあたられたい。
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