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後宮小説 (新潮文庫)
 
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後宮小説 (新潮文庫) (文庫)

酒見 賢一 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

時は槐暦元年、腹上死した先帝の後を継いで素乾国の帝王となった槐宗の後宮に田舎娘の銀河が入宮することにあいなった。物おじしないこの銀河、女大学での奇抜な講義を修めるや、みごと正妃の座を射止めた。ところが折り悪しく、反乱軍の蜂起が勃発し、銀河は後宮軍隊を組織して反乱軍に立ち向かうはめに…。さて、銀河の運命やいかに。第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。

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5つ星のうち 5.0 哀しさから生まれるユーモアを風通しの良い文章で描いた作品, 2006/11/19
文庫本解説に、本作品がファンタジーノベル賞をとった際の選考委員・高橋源一郎氏の選評が引用されていますが、全くその通りだと思います。
………………………
『後宮小説』にあって他の作品にないもの、それは淡い哀しみを帯びた「軽さ」である。
この小説の「軽さ」は軽薄短小の「軽さ」ではなく、重力から逃れてあることの「軽さ」だ。
『後宮小説』の世界では、登場人物、そこで起こる重要なあるいはどうでもいいような事件の数々も、それらを包み込んで流れる歴史も、そしてそのすべてを語る作者の声も、その一切が重力のくびきを逃れて浮遊している。この「軽さ」は内閉的な夢を語ることによってではなく、ついに重力から逃れることのできない我々というやっかいな存在の運命を直視することによってしか得られることのできない宝庫なのだ。われわれはこの稀な宝物のことを「ファンタジー」と呼んできたのだ。
…………………………
方々で「面白すぎ!」という噂を聞いましたが、実際読んでみると想像を遥かに超えて楽しむことができました。もちろん先を読ませる力=中毒性も高いのですが、なにより読後の爽快さと余韻の深さという普通どちらかといえば相反する二つの感覚を心地よく同時に喚起させてくれます。
「人と人との葛藤」だけではなく「人と歴史または運命との葛藤」にまで目が届いて初めて生まれてくる本当のユーモアがこの風通しの良い傑作を作り上げたのだと思います。そしてこのスタイルは『陋巷に在り』という大作に受け継がれていきます。
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38 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 大真面目に書かれた面白すぎるホラ話, 2006/5/27
『腹上死であった』という有名?な書き出しで始まる面白すぎるホラ話。中国史に疎い私は、はじめてこの小説を読んだとき、ある程度は事実に基づいた作品なのだと思ってしまった。

大真面目かつ哲学的に語られる下ネタ、主人公の少女銀河や彼女を取り囲む登場人物の魅力やおかしさ、そして、自分で作ったホラ話を作品の中で解説する作者、それらが、不要な句点が少なく格調高い(あるいは漢文的な?)が、どこかとぼけた文体で描かれている。落語の「下げ」みたいなラストもいい。そして、著者の文庫本の楽しみは下手なエッセイより面白いあとがきである。

中国の歴史というか思想を下敷きにしながら、ここまで面白い小説を“創作”できる作家はそういないのではないか。そして、その面白さは、前述の特長を持つ著者の文体によって倍増するのである。

著者の代表作といえる「陋巷に在り」も読んだら止まらないが、全13巻と長いので、最初に手に取る作品としては、これ以降の作品にも見られる彼の魅力が詰まっている、このデビュー作「後宮小説」が良いと思う。
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29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 虚構の幸せ, 2003/6/14
「砂上の楼閣」という言葉がある。えてして(現在の和製)ファンタジーにはこの傾向が強い。カタカナの羅列でそれらしく飾り、「どこかで見たような…」存在感ではなく「どこかで読んだような…」既視感ばかりを与える。読後の満足感が乏しいのは、作品が不安定だからだ。

しかし、『後宮小説』は違う。何が違うかといえば、おそらく作者が真剣に大法螺を吹いているからだ。しかもその法螺は、自前の風呂敷に程良く収まる。

単行本初版に添えられていた、ファンタジーノベル大賞選評にもあったが、ファンタジーとは幻想であり無限なのだ。他者の世界をかい摘まむのではない、力技の嘘。これこそ『後宮小説』を「砂上の楼閣」ならぬ「浮遊宮殿」たらしめる原動力なのだ。

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ハードカバーの装丁がすごく綺麗で初版が出たときに衝動買いしました。
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投稿日: 21か月前 投稿者: haro

5つ星のうち 5.0 モチーフではなくてテーマがファンタジー
後宮小説という題だから房事のテクニックがわんさかの
いやらしい小説かと思っていたが、違いました。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: ゴルディアス

5つ星のうち 5.0 反教養小説
面白い。教養をひけらかすのではなく思いっきりおちょくっている。
投稿日: 2007/9/25 投稿者: ノーツオンザロック

5つ星のうち 5.0 銀河と双樹
 これは、中華風シンデレラストーリーです。
 でも、最後が苛烈なのは、中国を背景にした物語らしいというかなんというか……。... 続きを読む
投稿日: 2007/5/19 投稿者: 美佐野

5つ星のうち 5.0 すっごい好きです
「雲のように風のように」の原作です。... 続きを読む
投稿日: 2006/11/14 投稿者: とらぞう

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