本所に住んでいます。江戸下町が舞台の小説、自分の土地勘に合わせて、なるほどありえたかも!と楽しく読んでいます。
今作、下町舞台の短編が主なんですが、ストーリー構成で良い意味で「やられたっ」という感想です。
これまで自分が読んでいた、下町が舞台で当時の土地・風習を紹介する的な作品や、下町所縁の有名人の活躍作品とは違って、今作は歴史上に多分名前が登場しない人々が主役。年齢も10代〜70代(?)の男女が主人公。脇役陣もキャラクターがはっきりしています。この脇役に惚れた、なぁんてのもありました。
ほろりとさせる第一章から始まって、個人的にむぅ〜と唸ってしまった最終章まで、息を吐く間もなく一気通貫で読破しました。江戸時代の下町が舞台の作品ですが、根底に流れるテーマは、今自分達が目の前にしているものばかりなのかと。
個人的に最終章の「振り向かないで」が本当にお気に入りです。本を通じて、自分の生活を見直してみたい、そんな感想です。