評価できる点は、多少のどんでん返しがある点だけ。アクション描写もイマイチだし、なにより最近この作家の作風には、「結論があって、それに行き着くために話を無理にこね回している」様な感じしかしない。これを巧い、と評価する人もいるだろうが、わざわざ近未来の設定にしたのにちっとも近未来感がないし、登場人物がやたらに多く(岩野布でイワノフとか読ませるのにも興醒め)相関関係を理解するのが面倒と感じる。もっと少数の登場人物でも複雑な世界を見せるミステリーは幾らもあるし、変な島やありそうもない近未来を持ち出さなくても未開の世界を見せてくれる小説は数多くあるだろう。私は、もうこの手の作風にはウンザリさを感じざるを得ない。そろそろ直球の小説を書かれたらどうだろうか。