秀麗の国試挑戦の幕開けです。
導入部分は、真冬の川に落ちた秀麗を皆がとっかえひっかえ?見舞う、あの楽しい短編です。兄一家バカの黎深様やら、無防備な秀麗を前に理性で耐える王様とか、ニヤニヤしてしまいます。現在原作の進行が深刻シリアスど真ん中なので、こんな時代もあったよね…的に遠い目にもなってしまうのですが。
本編は影月くんの登場からコウ娥楼へ青巾党が乱入(おびき寄せられる)ところまでですが、番外編が二つ入っています。
「夢は現に降りつもり」は、秀麗が後宮入りした頃を思い出し、あれは一目惚れだったと気づく劉輝と、官吏として彼の役にたつことこそ想いに報いる道、と決意を新にする秀麗のお話。今の原作の時点でこれを読むと、二人のお互いへの気持ちの温度差を感じずにはいられず、複雑な気持ちになりました(原作の終着点は見えませんが、この頃には戻れなくても劉輝の想いが成就してくれたら…といまだに根拠無き希望を抱いております)。
もう一編の「ひとつの小さな願い事」は描き下ろしで、紅本家にて幼い秀麗をかまう若い黎深・玖琅兄弟が見られます。黎深様のバカっぷりは、ほんとに変わらない…。
そして玖琅様はとても美少年。個人的にはこれだけでも見る価値アリでした。
コミック版「彩雲国物語」は原作に忠実に進みながら、コミックとしての速度を失わず面白く読めます。原作を知らない方には入門書としてもおススメだと思います。