「当世白浪気質」最終巻。吉田虎之助と千越の不思議な同居は続いています。お互いの気持ちに気づきながらもそれを否定して、感情をもてあましてすれ違う2人。最後はどうなるのか?この作品はとある山奥の村からトラと逃避行してきた生神様の千越が、実は本当の不思議な力を持っているところが魅力でもあります。でもそのすごい力に、トラはあまり気付いていません。千越もまた、未来予測以外の力をトラには見せていません。実はトラは何度か、千越の力に救われています。でもトラ本人は気付いていません(笑)。
2011年2月18日追記 杉山さんは今、「ミステリーボニータ」で維新後の江戸を舞台に新作「明治失業忍法帖」を描かれています。その前には現代を舞台にした作品も描かれましたが、現代を舞台にしたものよりも終戦直後や維新直後を描く方が似合っている気がしますし、個人的にもそちらの方が好きです。台詞の一つ一つに重みがあって、何度も読み返したくなる魅力にあふれています。