タイトルに「強欲」と入れるくらいであるので、筆者の取り上げている人物への目は最初から冷たい。
この本はかつて「ヒルズ族」と呼ばれた人々の中でも象徴的だった人物たちの栄枯盛衰を主に否定的な面から書いたものである。そしてこうやって読むと、かつて話題を振りまいた諸氏のほとんどが没落してしまったことがわかる。そこを勧善懲悪の時代劇よろしく読む割には面白く読めるものである。
それにしても、本書に取り上げられている人物たちの出自の多くが貧乏であったことはやっぱり考えさせられるものがある。貧しいゆえの強烈なまでの上昇志向。ある者は自家用ジェット機を購入し、ある者はアイドルたちをはべらせたという。
孔子の言葉曰く、「貧乏でひがまないのは難しい」というが、まさにそのとおりであろう。