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昨今のミステリーにはネットがらみの犯罪が多く扱われるようになりました。その量に反比例して、「この作者は本当にその仕組みがわかってるのかなあ」という本が少なからず存在しますが、この本はよく調べ上げています。放送の仕組みについては全く知識がないのでなんとも申し上げることはできませんが、前者の信用度から判断するに相当調べられたのではないかと推察します。しかしまあ、生中継ってものすごく大変なのね、という現場の苦労も体感できます。
実際の箱根駅伝中継を横目にみながら読みすすめましたので臨場感は抜群(!)で、手に汗握りながら楽しめました。441ページという分量ですが、リアルタイムの「往路」「復路」の2日間で一気読みはわりとたやすいかと思います。
ストーリーは、ある種、読み手の「願望」通りに進みますので、物語に「裏切られる」感をお好みの方はちょっと肌にあわないかもしれませんが、その予想されたストーリーで進展するにもかかわらず感動的です。そういう意味では、一級のエンターテインメントに仕上がっているといえるでしょう。最後のタスキリレーからゴールまでの描写のすばらしさなどは、スポーツノンフィクションでもなかなかお目にかかれません。あえて難をいえば、各登場人物の背景設定にもう少し厚みが欲しかったか。
今年の箱根駅伝をご覧になった方はその中継を思い出しながらどうぞ。ミステリー好きだけでなくスポーツ好きもぜひ!
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