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強いられる死 自殺者三万人超の実相
 
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強いられる死 自殺者三万人超の実相 [単行本]

斎藤 貴男
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

10年間連続で年間3万人を超える自殺者を出す「自殺大国日本」。なぜ、これほどまでの自殺者を日本は出しているのか? 自殺を「社会的に強いられる死」という視点から探り、日本の病巣に迫った渾身の問題作。

内容(「BOOK」データベースより)

10年間連続で年間3万人を超える自殺者を出す「自殺大国日本」。なぜ、これほどまでの自殺者を日本は出しているのか?自殺を「社会的に強いられる死」という視点から探り、日本の病巣に迫った渾身の話題作。

登録情報

  • 単行本: 270ページ
  • 出版社: 角川学芸出版 (2009/4/11)
  • ISBN-10: 4046213779
  • ISBN-13: 978-4046213778
  • 発売日: 2009/4/11
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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95 人中、89人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
著者は書きながら、言いしれぬ怒りを抱え込んだに違いない。果てしない悲しみを感じたに違いない。読む方も辛いが、書いた著者は本当に辛かっただろうと想像できる(むろん当事者はもっと辛い思いをしている)。毎年3万人が自殺するこの国。10年で30万以上の人間が自殺したのだ。これはこの国のシステムとして、絶対に何か問題があるに違いない。

読んでいると被害者に対する同情とともに、加害者に対する怒りでめまいがするほどである。しかし、加害者にも、そうする理由があったにちがいない。それぞれの事件の加害者がたんに人格的にゆがんでいたわけでもあるまい。なにが彼らをパワハラやいじめやモビングへ駆り立てたのだろう。なにが教師に生徒たちのいじめを無視させ、事件後も、なにが校長に無責任な態度を取らせたのだろう。なにが福祉課の窓口職員をして、困っている人間を無視させたのだろう。

むずかしいことだが、被害者だけでなく、加害者の本音の言葉も聞いてみたかった。むろん、無理は承知の上である。しかし、それによって、今の日本が抱えている一番の問題点、つまり新自由主義による「ゆとりのなさ」がもっと明確になるのだろうと思う。

読むのは辛い本である。だが、したり顔で大所高所からものを言わないためにも、この現実を知っておかなければならない。
このレビューは参考になりましたか?
51 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 辰己 トップ100レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
いま、日本は本当に生きづらい世の中になっている。
「自殺者三万人超の実相」とタイトルにもあるように、
社会が自殺を誘発しているところが、かなりあるのだ。

もちろん、最終的にはうつ病などによるものがかなり多い。
3万3000人のうち、はっきり「うつ病が原因」と断定されたのは
6000人超。しかし実際にはもっといるだろう。
けれども、うつ病は、平穏無事な精神状態と生活状態では
普通は発病しない。
いじめ、パワハラ、リストラ、経営悪化……
そうやって追い詰められていって発病する。
本書は、そういう「社会の実態」を克明にレポートしている。
登場人物はおおむね仮名だが、それでも説得力はある。

著者の斎藤貴男氏は、もがきながらこの原稿を書いたに違いない。
少なくともそのもがきが聞こえてくる本だ。
あとがきで、「仕事を引き受けたのをこれほど後悔したことはなかった」
と書いている。これは本音だろう。
自殺予備軍の人の話を聞くことは、負のエネルギーをまともに受けることである。
おそらく疲れ果てるだろう。
それでもここまでに仕上げたことに敬意を表したい。

もう少し「対応策」について突っ込んでいれば満点だったが、
それは無理というものかもしれない。
どうしていいか分からないから「異常」なのである。

「自殺したい」と思っているような人にはお勧めできないが、
その周囲の人には読んでいただきたい。一つの処方箋にはなると思う。
このレビューは参考になりましたか?
32 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 自殺原因に沿って個々の例を取材した本書。
 巻末に過労死や自死する前に相談できる弁護士・団体の連絡先がまとめられており、死の手前で本人だけでなく周囲の人に是非活用して欲しい。

 世界でも例を見ない自己責任の押し付けと連帯の無い日本で、自殺を助長しているのは生き残っている我々だと言えないか?
 パワハラ、いじめ、過労死等の周囲にいながらなお見てみぬふりをし、少数であっても一緒に闘わない姿は、ナチ政権によるユダヤ人の組織的虐殺の歯車として働き、数百万の人々を強制収容所へ移送するにあたり指揮的役割を執ったアイヒマンの「命令に従っただけ」との言葉とオーバーラップする。
 まさしく『われらはみな、アイヒマンの息子』なのだ。

 だが微力ながら消費者としての力もある。
 名ばかり店長のユダヤナルドをはじめ加害企業の商品を買わない力を行使すれば、企業はそれを正すしかない。
 過労死に関しては38%、自死では25%程度しか救済はされておらず、自宅残業等巧妙な隠蔽工作も行われている
 助けられたのに助けなかった場面がなかったかを、もっと読者に突きつけてもよかったと思う。
 助けない多くはまた、助けられない3万人の一人になる蓋然性が高いからだ。

 本書にある郵政過労死予防訴訟では、5月18日東京地裁で「連続深夜勤自体は労使の合意もあるので制度に瑕疵があるとまではいえないが、十分な睡眠が取れないことと原告のうつ病との間には因果関係が認められる」として、2人に計130万円の損害賠償の支払を命じる画期的判決が、鈴木拓児裁判官から出された。  
 ただ「指定差し止め」請求は2人が現在事実上、深夜勤のローテーションから外れているとして退け、深夜勤自体も「新規参入で競争が激化する郵便事業の情勢からすると避けられない」とし、残念ながら現在でも続けられている局がある事を補足しておく。
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