主人公側の学校 総北のスプリンターコンビ鳴子と田所先輩が前大会の
覇者 箱学の変態筋肉マン泉田と火花を散らしたスプリント区間が終わり、
この巻からレースは次のステージへ。新たな舞台は山、ということで、ここから
クライマーである主人公 坂道の活躍が描かれるのかと思いきや、途中で
大きなアクシデントが起こります。
巻の途中では、以前少しだけ登場していた箱学のクライマー東堂と、
同じくクライマーである総北の巻島先輩との因縁が紹介されます。どちらが
より強く、より速いのか、決着をつけるべく東堂が幾度にわたって巻島先輩を
煽るわけですが、先述のアクシデントの影響によって巻島先輩はなかなか
その挑発に応えることが出来ません。そんな東堂と巻島先輩の後ろで、
坂道が巻島先輩が安心して東堂とバトれるようにするべく(といっても当人には
そんな認識はなく、あくまで自分に与えられた指令を果たすために)激コギを
開始するのですが、そんな坂道の前にあの妖怪が壁として立ちふさがります。
坂道が頑張らないことには東堂と巻島先輩が戦えない、しかし、そのためには
坂道が妖怪を突破しなくてはならない。果たして箱根の山での戦いは
どうなるのか?そんな11巻です。
読んでいて、東堂の煽り方がとにかく素晴らしいと思いました。これまで
弱虫ペダルを読んできて、作者の渡辺さんは会話の描き方が上手いというか、
すごく活き活きした言葉をキャラクターに喋らせることのできる人だなあ、
と思っていたのですが、東堂の巻島先輩に発するセリフからも、渡辺さんが
絵だけでなく言葉によって読者を熱くたぎらせるスキルを持っている方である
ことがよくわかります。
そろそろ、『弱虫ペダル』の名前を耳にしたことのある人もかなり増えて
きたはず。個人的に、今現在 少年誌でお金を出して読むに値する数少ない
作品だと思うので、熱血ハイテンション嗜好の方は騙されたと思って読んで
みてください。