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弱い日本の強い円 (日経プレミアシリーズ)
 
 

弱い日本の強い円 (日経プレミアシリーズ) [新書]

佐々木 融
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

大震災直後に最高値更新――その理由がわかりますか? 「財政赤字拡大で円安に」「人口減で円は売り」「為替相場は国力を反映する」――市場に溢れる誤った解説を一刀両断。為替相場を見る基本をやさしく解説。

内容(「BOOK」データベースより)

為替相場は国力を反映する。日本の財政赤字拡大で円は売られる。人口が減る国の通貨を買う理由などない―もっともらしい解説にだまされてはいけない。大震災直後に円高が進んだのはなぜ?大規模介入も効果がなかったのはどうして?第一線の人気アナリストがわかりやすく説く相場変動の本当の理由。

登録情報

  • 新書: 253ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2011/10/12)
  • ISBN-10: 4532261384
  • ISBN-13: 978-4532261382
  • 発売日: 2011/10/12
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
ドイツ証券のエコノミスト安達誠司さんの円高の正体 (光文社新書)という本に、
この本の記述があり、どんなことが書いてあるんだろう?と思って読みました。

以下、円高の正体に書かれていた記述を転載したいと思います。

■モノの値段が下がるだけではない
 2011年11月に出版された『弱い日本の強い円』(日経プレミア)の中に、次のような記述があります。

「 デフレであれば多少それが続いたところで、個人にとっては購買力が高まるので、
実は幸せなことである。さらに、普通に会社に入って勤務を続けていれば、多少賃金
制度などが変わってきたとはいえ、歳をとっていくなかで昇給等によりそれなりに名目
賃金は増える。デフレで物の物価が下がるなかで、賃金はそれなりに増えているので
あるから、実質的な購買力は結構上がっているのである。(101ページ) 」

 (中略)佐々木さんはここで重要なことを見落としていると思います。それは「デフレの世界では社
会全体で賃金が減り続ける」ということです。図表14は、日本人の平均給与(年収)の推移と、物価(
コアコアCPI)の推移をあわせて示したものです。この図を見る限りまず、同書の「賃金がそれなりに
増え続ける」という状況は、いまの日本ではまったく起こっていないどころか、賃金は年々減り続けて
いるということが言えそうです。
 (中略)ここから想像するに佐々木さんは、ご自身の経験のみを念頭において、「賃金はそれなりに
増える」とお書きになっているのかもしれません。しかし、実態は図表14の通りです。日本全体の賃金
が下がる続けるデフレ――これは、日本の社会全体にとって「悪」以外のなにものでもありません。

うーん、二冊とも読んだ結果、この部分の記述に関して私は、安達さんのほうに軍配が上がるのでは
ないかと思っています。
また、安達さんは「円高の正体」を、すごく佐々木さんのこの本を意識してお書きになった部分がある
ように思いました。例えば、p.163の「コラム5―為替アナリストのロジック」の「ロジック1」の部
分で「為替は金利差で動く」と主張する為替アナリストの説を否定する部分がありますが、これって正
に佐々木さんに向けておっしゃられているのではないかとさえ思いました。
私には、ほとんどの説で安達さんのほうが正しいように思えたのですがどうなのでしょうか?

この本をすでに読んでしまった人には参考にならないかもしれませんが、この本を読もうとしている人
は、先に安達さんの本を読んでから、この本を読んでみると、読み比べができて、理解も深まり、さら
にこういう論争ってなかなか見れないので(私は)ハラハラしながら読めたのでおすすめです。

この本自体の評価は、安達さんの本を読んでいなければまた変わったのかもしれませんが、第1〜4章
まではすごく納得できたのですが、第5章〜9章までがすごく納得できなかったので、星は2つにさせ
て下さい。
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形式:新書
為替の変動要因を、長期・中期・短期など時間軸に分けて整理されていて、わかりやすい本だった。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本では、為替の動きの個別要因や、その集積の全体像について、わかりやすく知ることができると思う。

これまで、個人的には、様々な場所(メディア)で展開されてきた為替の動向についての、一面的・断片的な解説や、指標間の相関や因果関係などの解説にあれこれ触れてきて、それぞれ、わかったような、でも、他のいろんな側面について説明ができない、よくわからない、ということの繰り返しだった。「で、なぜ、このような円高(ドル安)が長いこと続いているのか?」にも答えられなかった。

しかし、本書を読んで、短期(1日などの短い期間)・中期(6ヶ月から10年程度)・長期(15〜20年程度)に、それぞれ、どのような取引主体が、どのような取引を行うことで、どのような為替相場になるのか、について、個別要素も、全体像も知ることができた。

また、私が個人的にこれまで触れてきた、為替に関する一面的・断片的な解説や、指標間の相関や因果関係などの解説も、それ自体の、一面としての正しさと、いい加減さも整理できた。そして、その個別要素や一面だけでは説明しきれない為替相場というものに、落ち着いて整理して向き合えるようになったと思う。[本書を読んだだけで「(きちんと)わかった」と思ったら、それは思い上がりだと思うが]

為替相場と、それを取り巻く経済の構造を鑑み、これまでのドル安の理由や、今後、どういった要因でドル安(円高)になっていくか、逆に、どのような場合にドル高(円安)になるか、についての解説も、これまであちこちで個人的に触れた解説の中で、最も説得力を感じた。

それから、当局による為替相場介入や外貨準備の実態についての解説も興味深かった。

また、ドル/円相場だけでなく、クロス円を見ることの重要性についても、言われてみれば基本的だが大切なことを知らなかったことに気付かされた。

他にも、為替取引の金額の大きさだけを見て、短期的な投機筋の動きが、“貿易などの実体の経済活動に伴う為替取引”よりも大きいから、投機筋が相場を支配しているかのような見方があるのに対して、しかし、実際に投機筋がどのような取引を行うために、結果的に相場に対する影響がどうなるか(この場合、相場を支配するのではなく、「ニュートラル」になる)、といった論を展開している点も、表面的な統計数字だけでする安易な判断からはわからない、しかしシンプルで説得力のある解説を読むことができた。

そして、日銀の金融政策の範疇を超えた、「消費者に未来に希望を抱かせ消費を活発にする仕掛け」や、「企業が海外で稼いだ資金を日本に戻して投資したくなる制度」の用意など、為替を含めた日本経済全体の活性化に関する、著者による本質的なフレームワークの提示・提案も、為政者・政策担当者はぜひ一考したもらいたいと思った。(日本全体で、政策・ルールのアイディアコンテストをやってみても面白いかもしれない)

ひとつひとつ、取引の現場における、シンプルなロジックやそれによる取引の積み重ねによって、為替相場が動いているという実態を、丁寧に、わかりやすく積み重ねて編まれた本書は、非常に素晴らしいものと思う。
本書の内容を、大学、あるいは高校などで教えても良いのではないかとさえ思った。
本書の著者は、債券相場にも関わっていらっしゃるようなので、債券相場に関する、本書のようなスタイルの書籍も執筆頂ければ、ぜひ、読んでみたいと思う。
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