この本は、シリーズの中でもかなり理論的に込み入った話題に立ち入っているという点が目立ちます。その意味で、『
引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』を補完するような内容だと言えるかもしれません。
理論的なことを深く知りたいという人には、とても読み応えのある本になろうかと思います。
ところでエイブラハムは毎回同じようなことを語っているようでいて、実は作品ごとにたくみに話題の力点を変えていることがお分かりでしょうか。
そして本書の教えの最大の力点とは、副題にあがっている通り、ずばり「自由」の意味と価値を知らしめるという点にあると思われます。
エイブラハムはいつも「喜び」を求めることの重要性を強調しますが、「喜び」を得るためには、まず人生の土台が「自由」であることを充分に理解しなくてはならないとも語ります。
そして本書においては、
◆ 引き寄せの法則がいかに公平で一貫性があるものなのか、
◆ したがっていかに人間の人生が自由であるのか、
◆ そしてなぜ他者の自由を許容・可能にすることが大事なのか、
ということを親身に諭してくれるのです。
後半のエイブラハムライブでは、歴史的にショッキングな事件を引き起こしたある独裁者を、あろうことか「善人」だと呼んでいます。
この言葉の意味は是非本書でお確かめ下さい。
理解が進めば、これは決して悪を見て見ぬふりをする無責任な自己中心主義でもなければ、ネガティブの価値を認めない盲目的ポジティブ思考でもないことが分かります。
エイブラハムは、なぜ悪と思しきものを放置していて大丈夫なのか、なぜ悪の自由すら許容・可能にしなくてはいけないのか、という当然わきあがるであろう数々の「なぜ」に懇切丁寧に答えてくれます。
本書を読み終えた時あなたは、「本物の自己中心主義」と「本物の責任」の意味に目覚め、自由と解放感の気持ちでいっぱいに満たされるでしょう。
そしてその新しい認識は、いずれエイブラハムの言う「本物の自己感覚」として力強くも美しく実を結んでいくはずです。