今回のキーワードは光と影。
純粋で健康な若者たちを殺し、死の間際のポートレートを撮影してはチャンネル75のナディーン・ファーストのユニットに「芸術的な死の肖像」が送られてくる。
犯人のコメントによれば被害者達はその『光』故に選ばれ、永遠を与えられたのだという。
ナディーンの協力のもとにイブは捜査を開始するが、次々と若者から『光』が奪われてゆく。
一方ロークは、資金援助した虐待被害者シェルターで、同郷のカウンセラーから彼の過去について衝撃的な告白を受ける。
あまりのショックにうろたえたロークは、自分の人生からイヴまでを閉め出して閉じこもってしまう…。
読後の感想であるが、殺人者は被害者の光を自らに取り込むべく命を奪い続け、光に満たされていくと考えているが、実は自ら影となってゆくのに気がつかない。
ロークは、今まで見つめたくない自分の影として葬ってきた過去をデータの海の中から取り戻し、家族という、新しい光を得る。イブは、新しい光をもてあまし狼狽するロークをおだやかに、だがしっかりと支える。
今作品ではなんと、閉じこもったロークを救うべくあのサマーセットとイヴが協力する!実は他にもサマーセットには気の毒なことがいくつかおこるのだが、それは読んでのお楽しみとしたい。