「錯乱したこの心と人を恋しく思うこの上ない迫りくる孤独。
誰でもいいのかもしれない。ただいつも変わることない減ることない愛を
与えつづけてくれる人がいれば、それでいいのかもしれない。
これがほんとうの愛だとかあなたといれば落ち着くだとか気が合うだとか
自問自答の毎日。病んでいる。パパもママも病んでいる。
そして私は一番病んでいる。」
「ねえ、高いところ好き?」
「私は好き。ときどきね、ここに来て確認するの。まだだいじょうぶかどうか。」
(そして彼女は屋上の柵を乗り越える)
「空がキレイ星がキレイ月がキレイ光がキレイ。私が存在しなければ、みんなキレイ。
私いないほうがいいのかな。私の血はどうだろう。それくらいはキレイかな。」
「見てみようかな。」
「ほら今日もだいじょうぶ。手を離さなかった。まだ、生きてていいみたい。」
-ねえ、明日も会えるかな?
「生きてたらね。」
雨と傘と赤の記憶ばかりが残った。
私は彼女とは違うけれど、彼女の口から零れ落ちる言葉は
ぜんぶ頭んなかで反芻された。
気持ちがわかるというのは大袈裟かもしれないけれど、
この映画をとても好きだと思った。
(万人にはおすすめできません。でも好きな人はとても好きな映画だと思う。)