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建築家 安藤忠雄
 
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建築家 安藤忠雄 [単行本]

安藤 忠雄
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

建築で闘い続ける男、初の自伝。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

安藤 忠雄
1941年大阪生まれ。建築家。世界各国を旅した後、独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。イェール大、コロンビア大、ハーバード大の客員教授を務め、1997年東京大学教授、2003年から名誉教授に。1979年に「住吉の長屋」で日本建築学会賞、2002年に米国建築家協会(AIA)金メダルほか受賞歴多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 383ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/10)
  • ISBN-10: 4103090510
  • ISBN-13: 978-4103090519
  • 発売日: 2008/10
  • 商品の寸法: 17.6 x 13 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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20 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 やはり最後は人間力か, 2008/12/27
レビュー対象商品: 建築家 安藤忠雄 (単行本)
安藤忠雄氏の著書はこれまでほとんど読んできたため、自伝とはいえ、その生い立ちから現在に至るまで大まかに把握はできていました。
実際、この本で書かれている内容も、氏の他の著書を読んだことがある方にとっては、どこかで読んだことがある内容も多いかもしれません。

「独学で建築を学び・・・」
このフレーズは、氏を語る上で常に付いて回る言葉でもあり、そのインパクトに惹かれて氏の建築に興味を持つ方も多いかと思います。
すなわち、芸術的才能に溢れた天才だと・・・。

ただ、これまでの氏の作品や著書等をみてきたなかで、私が不思議に思ってきたことは、
「人は本当に芸術的才能だけでこれだけの仕事を成し得るのだろうか?」ということでした。

しかし、氏は本書の最後でこう言っておられます。
「仮に私のキャリアの中に何かを見つけるとしても、それは優れた芸術的資質といったものではない。あるとすれば、厳しい現実に直面しても、決してあきらめずに強く生き抜こうとする、生来のしぶとさなのだ」と。

やはり、最後は人間的魅力も含めた総合力、すなわち人間力とでもいうものが求められるのかもしれません。
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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 興味深い人物2, 2008/12/8
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連戦連敗(新潟市) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 建築家 安藤忠雄 (単行本)
 住吉の長屋から光の教会まで、何をコンセプトにしてどのように取り組んできたのかがわかる本です。また、著者の生き方や考え方が建築の仕事と重なりあい読み応えのある内容になっています。さらに、読みやすい文体と独特の写真がかみ合い、絶妙で一度読み始めると本に引きつけられる力を感じました。
 最後は著者が感じている現在の日本の閉塞感といってもいい状況に触れています。関連して、著者が「人の幸せとはなにか」にも言及しています。建築家とは縁遠い人(私もそうですが)でも、充分に楽しめる本だと思います。
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 強かなたくましさ, 2009/7/3
レビュー対象商品: 建築家 安藤忠雄 (単行本)
日本を代表する建築家、安藤忠雄の自伝。素晴らしい本です。ひとつごとを極めた人間の素晴らしさを、存分に感じることができます。

本書で取り上げられているテーマは主に三つに分類できると思います。ひとつは、著者が携わってきた様々な建築についての記述。次に、建築・建築家についての著者の考え。そして最後に、著者が自らの経験にもとづいて語る人生論。

最初の二つについても、多くの学びがあり、アートが好きな僕の心を楽しませてくれました。最近こういった感性を磨く機会がドラムくらいしかなかったので、貴重な本を読む機会に感謝しています。

3つほど、特に感じることが多かった箇所を引用すると

「問題はこの場所で生活を営むのに本当に必要なものは何なのか、一体住まうとはどういうことなのかという思想の問題だった。それに対し、私は自然の一部としてある生活こそが住まいの本質なのだという答えを出した。限られたスペースであったからこそ、その厳しさもやさしさも含めた自然の変化を最大限獲得できる事を第一に考え、無難な便利さを犠牲にした。(P75)」

「だが、そうして迎合していけば、いつか本質を見失ってしまう。そんな社会とのズレに矛盾を感じながら、それに呑み込まれないよう踏ん張りつつ、家づくりを続けた。(P96)」

「経験を積むうちにはっきりしたのは、結局、一番大切なのは、現場で働く人間の”気持ち”だということだった。(P156)」

とは言うものの、僕の心を強く揺さぶったのは、大学にも行かず、さまざまな逆境に直面しながらも、真摯に自分を取り囲む状況に対峙し、それと闘ってきた著者の人間としての逞しさです。多くの苦しい環境にある人々に、最終章の以下の言葉は、非常に力強く響くのではないでしょうか。

「独学で建築家になったという私の経歴を聞いて、華やかなサクセスストーリーを期待する人がいるが、それは全くの誤解である。閉鎖的、保守的な日本の社会の中で、何の後ろ盾もなく、ひとり建築家を目指したのだから、順風満帆に事が運ぶわけはない。とにかく最初から思うようにいかないことばかり、何か仕掛けても、大抵は失敗に終わった。
 それでも残りわずかな可能性にかけて、ひたすら影の中を歩き、一つ掴まえたら、またその次を目指して歩き出し、―そうして、小さな希望の光をつないで、必死に生きてきた人生だった。いつも逆境の中にいて、それをいかに乗り越えていくか、というところに活路を見出してきた。

 だから、仮に私のキャリアの中に何かを見つけるとしても、それはすぐれた芸術的資質といったものではない。あるとすれば、それは、厳しい現実に直面しても、決してあきらめずに、強かに生き抜こうとする、生来のしぶとさなのだと思う。

 人生に”光”を求めるのなら、まず目の前の苦しい現実という”影”をしっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気をもって進んでいくことだ。
 情報化が進み、高度に管理された現代の社会状況の中で、人々は、「絶えず光の当たる場所にいなければならない」という強迫観念に縛られているように見える。
 大人の身勝手のせいで、幼いころから、物事の影の部分には目を瞑り、光ばかりを見るよう教えられてきた子供たちは、外の現実に触れ、影に入ったと感じた途端、すべてをあきらめ、投げ出してしまう。そんな心の弱い子供たちの悲惨な状況を伝えるニュースが、近頃はとみに目立つ。
 何を人生の幸福と考えるか、考えは人それぞれでいいだろう。
 私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている、無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。

 光と影。それが、40年間建築の世界で生きてきて、その体験から学んだ私なりの人生観である。」
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