登録情報
|
仲むつまじい芸術家の両親に大切に育まれた一人の少女は、縁あって華やかな御所、徳子中宮の元へ出仕することに。時代は平家権勢の絶頂期でした。
やがて右京と呼ばれるようになった彼女は「むかし紫いま右京」とその才能を御所で開花させます。中宮をはじめ多くの公達や女御と交友を深めていく中、ふとした油断から年下の若い公達にさらわれ、彼との恋に落ちてしまいます。その彼こそ、平資盛、清盛公の孫にして重盛公の次男。平家嫡流の若者との恋、身分も低くこれといった後ろ盾もない彼女にとって決して結実することのない恋、と分かっていても、彼女は彼を愛し、心の支えであろうとする道を選びます。
そんな右京を見守るのは、父の面影を持つ隆信の君。かつて右京の母へ密かな恋を貫き続けていた彼はまるで兄のように励ましたり、時には危ういような誘惑をかけてみたり、自分と右京の仲をほのめかしてさりげなく資盛を刺激してみたり、と道化師のように立ち回ります。
やがて華の時代は戦乱へと。平家の公達であり、重盛亡き後摘流でなくなってしまった資盛は「武士の子」としてその先頭を切っていきます。戦を前にして北の方を迎える彼、数少なくなっていく逢瀬、彼女の歌と語り口になって迫ってくる切なくつのる想い……
歴史小説、というよりは、立派な恋愛小説です。描かれている右京は、美しく、哀しく、強い、「日本女性」のかつての姿を集約したキャラクターに描かれています。
流行も仕事も最先端、その中でキャリアを積み、多くの人々と交流し、「簡単に恋はしないわ」と思っていた彼女が落ちた年下の若者との恋とその駆け引き、終わりと昇華。今だからこそ、女性に読んでほしいと思います。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|