麻痺で身体のお荷物になった老人の四肢を切断する治療「Aケア」。
その治療は本当に患者のためになるのか。四肢を切断したことを後悔してはいないのか。
介護する側の都合なのか。
治療を考え付いた医師漆原は純粋に患者のためをだけを考えて患者に治療を薦めているのか・・・。
医師漆原の手記(主観)、漆原の本を出版しようとした編集者の手記(客観)から次々と明らかになる、医師と患者の気持ちのズレ、漆原の嗜虐性。
病気腎でも移植を施行する医師、病気腎でも移植してもらって透析から解放されれば患者は本当に満足しているのか、医師は純粋に患者のためだけを考えているのか。腎移植をしたいだけなのか・・・。
こんなふうに想像すると、社会的に違和感を覚えるような医療界の報道もわからせてくれるような一冊です。
医師が書いた本でタイトルもなにやら難しそうに聞こえますが、文章は専門用語も少なく読み易いです。平易なだけにぞっとするシーンも多々あり、最後まで読ませます。
なんともいえない読後感が残ります。