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廃炉時代が始まった この原発はいらない (リーダーズノート新書)
 
 

廃炉時代が始まった この原発はいらない (リーダーズノート新書) [新書]

舘野淳
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「再刊のためのまえがき」より
「福島原発大災害への道」

 私はこの本を11年前に執筆した。しかし今読み返してみると、「福島への道」をたどりつつあった原子力発電の問題点を、原子力界の内部からかなり掘り下げることができたと思っている。異論を排除して開発を推進する産官学の癒着体制、ハイリスク・テクノロジーでありながら、その対応を怠ってきた当事者や規制当局、つぎつぎに起きる事故・故障、そして機会さえあればそれらを隠してしまう隠蔽体質、日本の原子力界はこうしたことを反省することなく、ひたすら「福島への道」を急ぎつつあった。

 考えてみれば、福島原発で起きたこと──この地震による電源の喪失、冷却材の喪失、炉心溶融、水素爆発などは、この本の執筆当時から、原子力関係者で安全に関心をもつ人たちには広く知られていた事象だった。全て本書にも書かれている。それがどうして福島第一原発では、災害への予防も含めて、適切に対応できなかったのだろうか。かって原子力技術の一端に身を置いたものとして、このことに一番の「原子力の闇」を感じる。スリーマイル島事故などの教訓が生かされず、技術が正しく伝承されていなかったのである。その理由は何か。この間の事情を知ってもらうためにもと、10年前に執筆した本書を再刊したのであるが、あえて誤植などを除いてそのまま再現することとした。事故が発生してからの後知恵ではなく、事前にどのようの警告ができたかを知ってもらうためである。

内容(「BOOK」データベースより)

異論を排除して開発を推進する産官学の癒着体制、ハイリスク・テクノロジーでありながら、その対応を怠ってきた当事者や規制当局、つぎつぎに起きる事故・故障、そして機会さえあればそれらを隠してしまう隠蔽体質、日本の原子力界はこうしたことを反省することなく、ひたすら「福島への道」を急ぎつつあった。日本が同じ過ちを繰り返さないための、必読の書。

登録情報

  • 新書: 392ページ
  • 出版社: リーダーズノート; 復刊版 (2011/8/31)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4903722368
  • ISBN-13: 978-4903722368
  • 発売日: 2011/8/31
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By Makoto Ichikawa トップ50レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 本書は4章構成で、1章では東海村のJCOの臨界事故とアメリカのTMIの原発事故の紹介の後に日本の原子力発電の技術の現状、2章では電力各社の原子力発電所の事故の記録、3章は日本の核燃料サイクル政策の課題、4章は原子力開発の歴史が夫々、解説されています。著者は日本原子力研究所の元研究員というバックグラウンドを持つことから、一般の科学技術ジャーナリストではできない踏み込んだ内容で原子力発電所で起きた事故の紹介を行ない、原子力発電の課題について歯に衣着せぬ語り口で指摘しています。

 2007年3月、電力各社から臨界事故隠しの発表が相次いでいることから、改めて本書に目を通しましたが、問題の根の深さに考えさせられています。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
たまたま図書館にあったので読みましたが、古い本ですが過去の原子力のトラブルが広範囲にわたって非常に詳しく書かれています。資料的価値が高く、この手の本では非常に良い本だと思います。日本に当時51基あった原子力発電所のうち、廃炉にするべき原発が取り上げられていますが、その一番目に福島原発が出てきます。大事故を起こしたこの原発が10年前どういう状況だったかよく分かります。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書|Amazonが確認した購入
 元原研の研究者で原研労組委員長だった中央大教授の著者である。某所で著者の講演を聞き質問して討議したことがあり、博識は勿論だが是々非々のバランスがとれた科学的スタンスを感じた。本書が絶版になってから福島第一原発の事故があったので、中古本がAmazonで2万円の高値が付いていたが、リーダーズノート社から復刻版が出たので購入した。
 「嘘つき」の原子力村の住民の原発擁護論と、「駄々っ子」の原発反対原理主義者の議論が噛み合わない中で、本書は上記の印象通り科学的な見識に立脚して原発のリスクだけでなく長所をも冷静に論じた上で問題提起しているので、読者に偏りの少ない判断基準を与える立派な著作であると言える。
 本書は各原発の事故履歴を網羅的に列挙し解説している。また著者の経験に基づいて、産官学の癒着構造が原発反対論を力で抑え込んだ経緯を語っている。「嘘つき」と「駄々っ子」の不毛の論議には双方に問題があると私は考えているが、本書のような科学的な議論をも言論統制したとしたら、統制した方が悪い。
 原発の光と陰をバランスよく見て問題点を理解する上での好著である。それが11年前に著述されたことに改めて驚く。
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