本書は4章構成で、1章では東海村のJCOの臨界事故とアメリカのTMIの原発事故の紹介の後に日本の原子力発電の技術の現状、2章では電力各社の原子力発電所の事故の記録、3章は日本の核燃料サイクル政策の課題、4章は原子力開発の歴史が夫々、解説されています。著者は日本原子力研究所の元研究員というバックグラウンドを持つことから、一般の科学技術ジャーナリストではできない踏み込んだ内容で原子力発電所で起きた事故の紹介を行ない、原子力発電の課題について歯に衣着せぬ語り口で指摘しています。
2007年3月、電力各社から臨界事故隠しの発表が相次いでいることから、改めて本書に目を通しましたが、問題の根の深さに考えさせられています。