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廃棄の文化誌 新装版―ゴミと資源のあいだ
 
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廃棄の文化誌 新装版―ゴミと資源のあいだ [単行本]

ケヴィン・リンチ , 有岡 孝 , 駒川 義隆
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,360 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

増えつづけるゴミの山、核廃棄物、ヴァンダリズム(破壊行為)、老化、死……廃棄や衰退にはマイナスイメージがつきまとう。
だがゴミもリサイクルすれば資源に変わり、アンティークやゴミアートとなれば新たな価値を生む。
自然の循環、生命活動の循環に思いを馳せれば廃棄が不可欠なプロセスであることも見えてくる。
モノ、人間、都市───廃棄のイメージを総合的に探り廃棄や衰退プロセスを上手に取りこんだライフスタイルと都市デザインを提案する。

内容(「BOOK」データベースより)

増えつづけるゴミの山、核廃棄物、ヴァンダリズム(破壊行為)、老化、死…廃棄や衰退にはマイナスイメージがつきまとう。だがゴミもリサイクルすれば資源に変わりアンティークやゴミアートとなれば新たな価値を生む。自然の循環、生命活動の循環に思いを馳せれば廃棄が不可欠なプロセスであることも見えてくる。モノ、人間、都市―廃棄のイメージを総合的に探り廃棄や衰退プロセスを上手に取りこんだライフスタイルと都市デザインを提案する。

登録情報

  • 単行本: 317ページ
  • 出版社: 工作舎; A5版 (2008/2/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4875024096
  • ISBN-13: 978-4875024095
  • 発売日: 2008/2/25
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By ikebow
形式:単行本
新装版が出たが、中身だけを求めるなら古い版を中古で求めても問題はないように感じた。

都市のイメージ という印象しかなかったから廃棄なんていうキーワードがここから出てくるとは思っていなかったのと、ライトの弟子にあたり、アレグザンダーの先生いにあたる人物でありMITの教授をやっていたという人物像を全く知らなかったという事実に驚いた。
都市のイメージが持っている数学的な特性からもアレグザンダーとの繋がりは理解できるが、「都市はツリーではない」以降のやや文学的なアレグザンダーの言説の流れとこの本が扱う内容は類似する部分が多いことからも理解ができる。それがパウロ・ソレリのようなライトの系列のエコロジストたちとも連続性があることが見えてくるのはおもしろい。そしてライトに含まれていた数学が展開していくとリンチやアレグザンダーへ繋がっていくというのもまた建築の思想の関係を整理する上でおもしろいと思った。

「廃棄物」ではなく「廃棄」という物に限らず時間や文化といったものも含んだ広範の内容にスポットを当てており、都市計画を専門とする人らしい内容になっている。

表紙裏の解説にも書いてあるが、廃棄は人が忌み嫌うものでありつつも生命活動において必要不可欠なものであるという重要な特徴を持っており、廃棄が阻止されたり、吸収できない量ないしタイプの物質を産出するときに限って、望まれないものとなる。もし仮に都市において真夏にゴミ収集がストライキになり一週間行われなくなったら、下水が止まったら、電気が止まるのとは比にならない危険性がそこには含まれていることからもそれは認識できる。また検便や検尿といった方法が体内を知る上で大きな手掛かりとなるように建物から出る廃棄・排泄物を調べることはその建物内を知る上で大きな手掛かりとなるという情報としての役割も担っていることがわかる。それは考古学にとって貝塚がその村の歴史を知るうえで重要な役割を果たすことからも理解できるだろう。

本書の中で取り上げられるスティーブン・グリーンブラッドの中世と近世・近代(ラブレー、トマス・モア、ルター)との排泄と身体機能に対する態度の比較もおもしろい。生命の一要素として両義的に受容されていた死、廃物、損失の概念が失われ、自己嫌悪の感情によって狭められた、ヨーロッパの社会秩序が出現へと繋がっていく。この比較はグーテンベルグの銀河系における時代比較とも共通するものがあり現代の廃棄の在り方へと再投射する上で興味深い。

1980年代に書かれたこの本において「豊かなくらしとは、生産の増加に支えられた消費の増加である。どんどん消費して生産を促せば裕福になる。このような仮定事項が、モノの廃棄に深く根差した恐怖感と衝突を始めた」と経済性優位のアメリカ社会における廃棄とくらしの関係を単純明快に解き明かす。廃棄物への恐怖感は死の否定とも関連する。死ぬことが当人や親類の問題でなく、医師、僧侶、葬儀屋の手中に委ねられ社会的に管理される対象となる。
2000年を越えて、豊かな暮らしが量ではなく質にあるという価値観に変わり 情報技術、情報ビジネスによって大量の情報を生産し消費することが裕福になる近道へと変わる。情報の廃棄は質を担保するために日常的に意識的にハードディスク内のいらない情報を処分してパソコンの処理速度への影響を最小限にしようとしたり、無意識的に人は大量の情報の廃棄を検索というオートメーション化された過程を通して行っていく。見かけ上、廃棄は個人の手に再び戻ってくる。情報の廃棄は個人を知る手掛かりとなり、様々なところでそれに基づいてパーソナルなサービスの提供による質の向上と売上の向上の二つを担おうとする。

現代において、廃棄は再び個人の責任と管理を必要とするものとなっている。近代が形成した専化された諸分野と繊細な反応と行動を可能とする個人レベルでの活動との混合が最も必要な分野の一つがこの廃棄の分野であることは間違いないだろう。そして、それが動的な都市や建築を形作る大きな役割を担う。
いわゆる大量生産・大量消費の時代 なにが叫ばれていたか?そして現在も同じような本がいかに出回っているかを凄く実感できる。そしてそれらがどれだけ過去の問題であり、また現代にも通じるものかをそれぞれの視点で判断できる本だと思う。本書の事例の列挙の豊富さはその点で非常に役に立つ。扱うものは古代から始まり、時には人類以外の話にも及ぶ。それらを所謂エコロジストが語るのではなく、都市計画の専門家が語るがゆえに一風変わった冷めた視線が生まれているように思えた。

メモ

街中のポイ捨て→近代都市では、廃棄物は「玄関の外」にある。

ごみ投棄の管理 都市→専門業者 地方→市民一人一人

リサイクルと不安定な需要と供給→高度な情報管理とマッチングの必要性

素材が重要、労働力安い→高効率な素材の再利用/素材が余る、労働力高い→廃棄物の集積、有用な廃棄物のみ備蓄

廃棄物が廃棄物を呼ぶ スケールフリーネットワークモデルにおけるハブの形成と同じ感覚

古代都市と年月を経た記念碑や建物の原料化

衰退した場所への補助金は、移動し裕福になりうる貧困層をその場に留めることになるので、かえって逆効果の可能性もある。

都市を死滅させる主な要因→戦争、無秩序、通商交易の転換

永続性/連続性 廃棄への態度の違い 脅威/活用

資源回収とは、混ざりものを分別することである。廃棄物に毒性がなければ、純粋状態で貯蔵した方が、将来の活用には好ましい。手に入れやすい空間は、たとえ廃棄されても将来の成長の余地を残す。将来の支脈への配慮とは、こうしたものだ。
p.208
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