建物から七階だけを排除しようとする「七階闘争」。
新築の廃墟を建築する職業がある「廃墟建築士」。
深夜になると本が野性に戻って飛翔する「図書館」。
意志を持つ蔵とそれを守る蔵守を描く「蔵守」。
すべてに共通するのは「建物」。しかもただの「箱モノ」じゃない。愛され、意志をもっている。
現実には絶対ありえないシチュエーションに、今作は「感情」が丁寧に織り交ぜられていて、
だからこそすぐに受け入れられるんだと思う。
しかも、描かれる感情はどこか物悲しく、ちょっぴりさびしさも誘う・・・。
三崎亜記の発想力ってやっぱ尋常じゃない。他のどの作家にも似ていない不思議ワールド。
作品のすごさは間違いない。要は読者一人がそもそもこういうのを好きなのか嫌いなのかだけだと思います。