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庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち
 
 

庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち [単行本]

一志 治夫
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

伝説と化したイタリアンの秘密は天才シェフの味覚だけではない。「地産地消」と「地方再生」を担う生産者たちの群像。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

一志 治夫
長野県松本市生まれ、東京・三鷹育ち。月刊「現代」記者などを経て、ノンフィクション作家に。1994年『狂気の左サイドバック』で第1回小学館ノンフィクション大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 191ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/04)
  • ISBN-10: 4163711104
  • ISBN-13: 978-4163711102
  • 発売日: 2009/04
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By gallina
形式:単行本
 この本には、庄内を愛するあまり「地方再生」「地産地消」の革命を起こした「農」に関わる多くの天才たちが登場している。シェフの奥田政行さんは「庄内を元気にしたい」という強い思いからイタリアン・レストランを郷里、鶴岡に開店。繊細な絶対味覚をもつプロの料理人である。食材を求め、食の道を修行僧のように突き進む様子は、あのイチローの姿とダブってしまう。奥田さんを農業、漁業の立場で支える多くの生産者の方々。庄内の在来野菜の研究者で、彼のよきアドバイザーである江頭宏昌先生。「庄内の農のカリスマ」といわれる山澤清さん等など……。庄内を愛する気持ちは同じだが、登場人物の顔ぶれは多彩である。

 地場野菜は、何千万年、億年かかって進化してきた品種の山菜や野菜だから、人間が100年かそこらで改良してきたものとは訳が違うのだという。ここ数十年間に日本中の農産物は画一化されてきたが、庄内には豊富な地場野菜が奇跡的に残った。それは、効率重視とはまったくちがう目線、時間と手間ばかりかかる方法によってもたらされてきた。美味しいものを求める庄内人気質、郷土を愛する情熱、植物を愛でる心などの様々な偶然と必然が重なった結果なのだ。こうした取り組みから生まれる美味しい料理は、今では日本の各地方で、また世界中の都市でも受け入れられている。

 庄内の食べ物は大人の上品な味わいを持つ。私事になるが、それに気づかされたのは、この夏、十何年ぶりに父の郷里、庄内で味わった家庭の手料理だった。地場の筍ご飯やミズやウルイの浅漬け、山菜の煮浸しなどがなんとも心地よい美味しさだった。手をかけ大事に育てられた地場野菜が、家庭でも丁寧に調理され、今なお健在である。子どもの頃には分からなかった味だった。
 一筋縄ではいかない地方再生への取り組みが、とてもわかりやすく、感動的に描かれ、なぜそれが庄内で可能だったのかを納得させる秀逸な本である。
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形式:単行本
かつて「陸の孤島」と呼ばれていた山形県庄内地方は、いまや「天国」とも思える魅力あふれる食の大地と進化しているらしい。そのきっかけが、ここ数年で予約の取れない店として全国的に有名になった、イタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフ。てっきり、庄内の豊かな大地をそのまま活かして、ごく自然な流れでレストランを経営されているのかと思ったのだが、どうやらそうではなかったらしい。庄内で失われかけた在来作物を蘇らせ、徹底的に手をかける有機農法を普及させ、そして多くの人々が「庄内」を魅力的な大地とイメージできるようになるまでには、長い年月と奥田シェフの並大抵でない情熱が必要だったようだ。人材不足、賃金問題、そんな地方経済の負の部分を大きく抱えながらも、ひとりのシェフがもがき、葛藤しながら、前に進んでいく姿は、実に印象的だ。「食の安全」への関心が高まっている今現在でも、高い値段を出して有機野菜を手に取る人は、全体的に見ればまだごくわずかだという。そんな世の中で、「美味しくて体に良いものを」という思いで作物、食物を生み出す生産者と、「美味しくて体に良いものをできるだけ安く」と望む消費者の関係には、まだまだ課題も多いのだろうと思う。生産者と消費者を結ぶ一人のシェフの存在が、今の日本にとって「救い」だと思いたくなった。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
テレビに奥田政行さんが出演されているのを見てこの本を読んでみた。
料理を口にしていても、それがどのような背景で作られてきたものなのか?など考えたこともなかった。
この本では奥田さんと省内の美しくも豊かな自然と、それを愛し守る人々の姿を知ることができる秀作。
経済発展の陰で在来作物が消えていく。
再生してもそれをニーズにいかに活かしていくのか?
庄内のモデルケースが他の地域でも同様に行くとは限らないが、大きなヒントを与えている。
心だけでなく知的にも満足させてくれる本。
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