ドラマ「坂の上の雲」で描かれている格好よさに惹かれ広瀬武夫の人となりを知ることができればと思い手にとりました。本書後掲の協力者一覧、参考文献を見る限り丹念に資料にあたって書かれた評伝小説だと思います。著者が大分出身で同郷の偉人を著したものであることを割り引いても、広瀬氏が素晴らしい人間であることがわかる内容で、読後、こうした好人物が早世したことが惜しまれてなりませんでした。軍神として祭られたが故に、現代において広く教育の場で同氏が取り扱われることは殆どないのかもしれませんが、今のような時代だからこそ、一本筋の通った氏の生き様を子供たちに知らしめ手本にしてもいいと思いました。読みやすい文体で、出版社の意向でしょうがルビがふられた漢字も多く、広い世代で読むことができる良い本だと思います。是非これから人間形成が進む中学・高校の世代の子供にも読んでもらい、人として男としての格好良さに触れて欲しいと思います。