民族芸能の一つである神楽について書かれた本である。とは言っても、全国にはさまざまな神楽があり、この本は全国で一二の神楽どころである広島の神楽の歴史や特徴について詳しく書かれている。(著者は、広島在住で20年以上も広島地域各所の神楽を探訪されてきた方だ。)
広島の神楽は、古い神楽(例えば、将軍、荒平など)が残っており、学術的にも優れた神楽があることが分かる。写真付きなので、旧来の神楽解説本より解説内容をイメージしやすいが、白黒なところが少々残念である。(もう少し価格が上がってもカラーにして欲しかった。)
現在、芸北の神楽のショー的な要素にばかり焦点があたっているが、安芸十二神祇、備中、芸予神楽などそれぞれの舞や神楽のルーツについても、この本で詳しく知ることができ、神楽に対しての見方が大きく変わる。