この迫り方が面白い。広告に登場する女と男の商品メッセージ表現の変貌を,パノラマ風に展開している,実にユニークな発想と,大胆な視点をもった広告文化論である。いや,人間風俗論ともいえよう。論旨は,女と男を中心にしながら,高齢化,セックスの問題まで広げて,社会と広告にも触れている。「広告」で表現される会話がリアリティーをともなって,文字通り広告から読む女と男の存在感に妙にひかれる。
主に,新聞とテレビ広告のマス・メディアによっているが,これは,日本人のそのときどきの意識の傾向の把握のためとしている。専門分野別に筆者を立てているだけに解説も濃い。人間を,そして時代の気分を探るに得難い一冊である。 (ブックレビュー社)
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