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幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫)
 
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幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫) [文庫]

W.H. ホジスン , W.H. Hodgson , 夏来 健次
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

カーナッキ。電気式五芒星と古文献を駆使しオカルトと科学を混合させて怪奇現象に挑む、名うての“幽霊狩人”。彼が事件を解決するたび、わたしたち友人は招かれて冒険譚を堪能するのだ。被害者しかいない空間での死傷事件、不気味な口笛が響く部屋での怪談等、名探偵ホームズ譚と同時代に書かれその怪奇版として名高いシリーズ全作を新訳。本邦初訳の資料的作品1編を含む全10編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

夏来 健次
1954年新潟県生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 375ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2008/3/24)
  • ISBN-10: 4488536026
  • ISBN-13: 978-4488536022
  • 発売日: 2008/3/24
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 478,144位 (本のベストセラーを見る)
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
The Ghost Finder 2008/6/7
形式:文庫
幽霊狩人とは言っても、強靱な肉体と精神力を備えた幽霊退治屋が迫り来る妖怪化け物をバッタバッタとなぎ倒す、というわけではありません。
この物語に出てくるカーナッキ君は肉体的にはごく普通の、ただやたらオカルトに詳しいだけの、一体何を仕事にしてるのかよく分からない、うさんくさい人間です。
たまに本当にこの道のプロなのか?といいたくなるほど飛んでもない凡ミスを犯したり、
あまつさえ、ブライアン・ラムレイが言ってるようにその現場から逃走したりもします。
情けないと言えば情けないのですが、まあ現実的に見た場合そんな物かなとも思いますし。
しかし、トリックの一部が憶測混じりでイマイチはっきりしないのは困りもの。
テイストとしては月刊ムー辺りに載ってそうなうさんくさい体験談みたいですね。

作品の並びは国書刊行会版とは変更されていて、「次はどっちだ?」というワクワク感は
(というか、国書刊行会の並びでは最初の三編以降はなんかがっかりな出来なんですけど)
個人的には訳が秀逸で読みやすかったです。

・礼拝堂の怪
カーナッキ初登場
とある旧家の礼拝堂で執事が何者かに刺された。しかし、その場に目撃者が居たにもかかわらず誰が、どのようにして彼を刺したのかは判らない。果たして事件の真相は?
・妖魔の通路
とある旧家で起こる毎夜の怪異。どう見ても心霊現象にしか見えないそれらの元凶はいったい何なのか?
・月桂樹の館
友人が買い取ったという家はあるいわくが付いていた。彼自身が体験したという話を聞いてカーナッキも調査に出かけるが……。
・口笛の部屋
夜になると毎夜とある部屋から聞こえてくる口笛。太古の悲恋が明らかになる
・角屋敷の謎
カーナッキが心霊探偵を始める前。母親と一緒に暮らしていた頃の話。
・霊馬の呪い
「この家から嫁いだ娘には霊馬の呪いが降りかかる」そんな言い伝えのある旧家で起こった怪異。果たして本当に霊馬の呪いなのか?
・魔海の恐怖
逃げ場のない海原で襲い来る怪異。この呪いを祓うことが出来るのか?
・稀書の真贋
これまでとは一風変わった正統派古書探偵もの。唯一無二であるはずの稀覯本が2冊が存在した?!カーナッキが真相を暴く
・異次元の豚
毎夜奇妙な夢を見るという依頼を受け、催眠治療を開始するカーナッキだが事態は思わぬ方向に。実質的な最終回。それなりに分量はある。
・探偵の回想
探偵は回想する。自らの事件を。剣の呪いを、血の滴る屋敷を、不気味な霊馬の嘶きを、黒い影の恐怖を。
カーナッキの事件を著者自らが13ページにまとめた貴重な掌編。本邦初訳……らしい

どうでも良いですが、このカーナッキには"Ghost Hunter"ではなく"Ghost Finder"という肩書きが付いているらしいです。日本語ではどう訳されるのかイマイチ判りかねる単語ではあります
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By raywayne トップ500レビュアー
形式:文庫
日本の特撮映画史上にその名も轟く“マタンゴ”の原作者、ウィリアム・ホープ・ホジスンの遺した怪奇探偵小説ー新訳で堂々の復活です。  (20世紀初頭の)最新の科学装備と中世から伝わる“魔術”の知識を駆使して、幽霊狩人カーナッキが数々の怪奇に挑みます。 真正の悪霊たちによって引き起こされる怪事件もあれば、怪奇現象を利用した悪人達によって起こされる事件もあります。 ここらへん、なんとなく往年のTVシリーズ“怪奇大作戦”的なノリを感じさせます。 悪人たちによるケースの場合、トリックの説明が不十分(なにしろ主人公自身が、“あれはどういうことだったの私にもよくわからないのだがー”なんて言ってる場面もあります)、あるいはわかりにくかったりすることもあり、このあたりは純粋な本格推理ファンの方から見ればマイナスかもしれませんが、それでも個々の怪奇現象の描写は臨場感が素晴らしく、今読んでも怖いものが少なくありません。ただし、訳者が絶賛している“異次元の豚”だけはちょっとストーリー自体が面白くないと言う気がしますが。

後半の物語では、ラヴクラフトを思わせるコズミック・ホラー的な色合いも入ってきて、ある意味では色んな要素が未消化のままに終わっているーという批判もありえますが、40歳そこそこで逝ってしまったというホジスンーその未完の大器ぶりは惜しまれます。  
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夢追人009 トップ500レビュアー
形式:文庫
日本製作特撮怪奇SF映画の名作「マタンゴ」の原作者で没後に評価された怪奇小説界の巨匠ホジスンが開拓した幽霊探偵短編全10編を収録した決定版です。本書は発表がドイルの名探偵ホームズ物と同時期で、人気物語の怪奇版を意図して書かれ世界中のマニアに愛され親しまれて来ました。大きな特徴としてはオカルトと科学を融合している所や、扱われる事件が心霊現象だけでなくトリックを具えたミステリーの場合もある点です。作者は真相がどちらかを容易に判断出来ぬよう工夫されています。物語は怪奇現象を解決して欲しいと依頼を受けた幽霊探偵が依頼人宅へ出掛けて行き、事件解決後にワトスン役のわたしことドジスン他四人の仲間を呼んで夕食後に事件の顛末を披露するというパターンになっています。カーナッキが最初から幽霊の仕業と決めつけないで事件に臨む姿勢は信頼出来ますし、専門家ですがとても怖がり屋で危険を感じると一目散に逃げる姿には人間らしさが感じられて却って好感が持てます。ここまでは美点ばかり並べましたが、次に色々と欠点を述べます。まず四人の客が全く無個性で、探偵の意味不明の説明を聞いても遠慮して突っ込みを入れずに沈黙してしまう事。それから、心霊現象でなくトリックだとわかると神秘さが消えて、その落差にがっかりします。全体を通じて真相に驚きが少なく平凡な印象だったのもマイナス要因です。探偵の引用する出典「サアアマアア典儀」や「サイイティイイ現象」の名称は胡散臭く個人的に違和感を覚えます。そして私の感じた最大の欠点は、幽霊登場の場面の冗長さです。例えば幽霊が幾度も出て来る必然性が感じられませんし、最長の『異次元の豚』では心霊現象描写が延々40頁にも渡って続き、非常に疲れました。結論として私には誠に読み終えるのに苦労した一冊でした。次の機会には著者の本領である純粋な怪奇短編を読みたいと思います。
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