凄く読みやすく2時間で読み切りました。本の表紙のイラストも文芸怪談風な感じで雰囲気を醸し出してます。第一夜から最終夜まで、コンパクトにお話がまとめられていて大変読みやすいです。私のお気に入りの話は、提灯行列(怖いと言うより、鮮やかな情景が目に浮かびます)、白い詰め襟(戦争の悲惨さが身に詰まされます)、恵比寿さま(私も、一度でいいから、こんな美味しい思いしたいです)、寝息(こんなに彼に愛されて幸せで羨ましい)、工事現場でその一(私は関西在住なので、神戸の大震災は他人事ではなく、悲しいです)、におう(女性の怨念が強く感じられ、怖いです)、お帰りなさいませご主人様(今、流行りのメイド系怪談です。この手の新しい怪談話は、西浦和さんの新骨頂とも言える怪談でしょう、おそらくパイオニア的な、まったく新しい作風です)、クゥケケケケ(怨念が渦巻いてる如く恐ろしいです)、十四人目の名前(月並みやけど、後からジュワーと怖い)、青い家(北野誠さんと西浦和さんのライブで聞いて、本を買うきっかけになった話)、河童(引きずり込まれてしまうなんて怖いです。創造の妖怪と私は思ってました)、地下のショーパブ(地下には色々な霊が集まってくるんでしょうね、怖い)、月明りの下で(物悲しい話ですが、月明りの情景が浮かびラストの話なんですが、読み終わった後、なんとも淫靡な気持ちになる話です)、この本を読み終えて私が思ったのは、西浦和さんて情緒的な新しいタイプの作風を感じさせる作家さんだと感じました。