手に取った時、まず表紙に惹かれた。
「ぼくは魔物か、それとも神か!?」と書かれた帯のことばにも惹かれた。
読んでみて、期待以上だったといえる。
タケルの中に潜んでいる得体の知れない魔物のようなもの。
それは、タケルに危機が訪れた時に発動するすさまじい力であった。
頭全体でブンッという音がして、髪は逆立ち、眉間に深いしわがあらわれ、眼が獣のように鋭くなる。
敵をたたきつぶし殺しかねない圧倒的な力。それは、いったいどこから来るのか?
それを狼霊とよび、深夜、狼狩りをするなぞの古代史研究会。
タケル自身も制御できないその力は、魔物なのか、神なのか?
輸入ファンタジー全盛期だが、この物語には、日本古来の地霊から、神域から、立ち上がってくる圧倒的な迫力がある。
タケルは何者か? 動き出す闇の組織の正体は?
謎が謎を呼ぶバイオレンス・ファンタジーの第一巻。