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幻景の明治 (岩波現代文庫)
 
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幻景の明治 (岩波現代文庫) [文庫]

前田 愛
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

幕末維新から日露戦争に至る時期の社会事象を例に、明治の特質を発掘、再構成してその原風景たる「幻景の明治」を見定める。「御一新」のエネルギーの行方、高橋お伝が毒婦とされた理由、日露戦争時期の猟奇的殺人事件の容疑者や日比谷焼打ち事件の仕掛人などについて考察し、文学研究と歴史研究の関わりを論ずる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

前田 愛
1931‐87年。国文学者。神奈川県生まれ。57年東京大学文学部卒業。立教大学教授をつとめ、近代文学の独創的研究で著名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 296ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/11/16)
  • ISBN-10: 4006021089
  • ISBN-13: 978-4006021085
  • 発売日: 2006/11/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By ringmoo トップ500レビュアー
形式:文庫
「幻景の明治」。それは、明治という時代の歴史の裏通りです。
作者は、「あとがき」で語ります。「かたち」は、「かた」と「ち」に分かれるのだと。即ち、「かたち」は体制であり、「ち」は「生命の根源的なエネルギー」です。明治という時代は、「ち」が非常に活発な時代だったのだと言います。それは、「ええじゃないか」から「自由民権運動」へと流れて行きます。
それらのもっと底流で表れたものを作者は取り上げて行きます。その典型が、「高橋お伝と絹の道」であり、「嗚呼 世は夢か幻か−野口男三郎事件顛末」です。こうした「事件」の裏側に流れているエネルギーを見事に描き出して行きます。
かなりしっかりした本ですので、熟読を必要とされます。いつか、私も読み直さなければと思います。
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秩序と混沌 2006/12/29
形式:文庫
明治時代の日本にあった秩序と混沌の混合状態を、歴史的に描くエッセイ集。取り出してくる資料のおもしろさと、それを捌く手つきはさすがに一流です。すでに国民国家論が生まれて廃れた現代的な観点からすると、かなり当たり前だったり危うかったりするけれど、原点をおさえる意味では文学研究にも歴史研究にも欠かせない一冊だと思います。ここから国民国家論を越える生産的な研究が生まれるはずです。

個人的には民衆のエネルギーと為政者の意図の葛藤が西郷隆盛や日比谷焼き討ち事件とむすびつけられたり、娼婦を輸出しようとする女衒と文学者がつながってゆくあたりが前田愛さんの真骨頂だと思います。フツーの人の視線を切り捨てないという意味で。
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