著者の方は、林業のかたわら日本中の山に登ってはオオカミに関するエピソードを収集された方である。
エピソードの豊富さもさることながら、その内容はニホンオオカミの細かい習性から民話にまでわたっており、実に充実している。
(ニホンオオカミの頭骨などの所有者リストがあるのにはビックリした)
ニホンオオカミに関する目撃談や伝承を知りたい人にとっては好適の書ではないだろうか?
もちろん、エピソードだけでなくニホンオオカミに関する基礎知識もちゃんと書いてある。
もちろん、解剖学的なことなど専門的な知識にはほとんど触れていないが、我々素人にはこれで十分だと思う。
なお、文章はいたって素直で読みやすい。
なるほど、陸軍士官学校出の少佐殿の文章だとおもった。
著者の真面目な人柄がでている。
ただ、残念な事は、この本が出版される直前に著者が急逝されてしまったことである。
生きておられたら是非連絡をとりたかった。