何かと言えば世の中を呪う男が出てきます。
フラれたと言っては女を呪い、仕事場で怒られたと言っては上司を呪い、最終的には「洪水の中を友人が助けにきてくれたけど助けられた後に飛び降り自殺を企てる」という迷惑ぶり。
で、彼に「幸福」の意味を知ってもらおうと、友人や家族が様々な事を見聞きしながら努力して、最終的に彼は明るくなるのですが…もう、途中から「もう放っとけよ、こいつ」という感想を抱かざるを得ないほど、頻繁に絶望して世の中のありとあらゆる物を呪っております。
随筆のような考察をまとめた原書から、何カ所か抜き出して、それを活用すべく筋書きを組み立てるから「そろそろ家庭崩壊して貰わないとな。それで、この言葉で立ち直って…」と無理のあるストーリー構築になり、10ページに1回は“顔に縦線の入った暗い表情の男”が、世の中は最低だみんな死んじまえむしろ俺が死んでやるとブツクサ言うメンヘル作品になっております。
が、展開がスピーディーで飽きないのと、引用される言葉は割と心に響く物もあるので、★3つぐらいにしときます。
やっぱり、小説の漫画化と違って、哲学書や随想集の漫画化は難しいですね。