2007年劇場公開作品ナンバー1!
父親としての自分と、働く男としての自分、双方の視点から観てもかなり収穫のある映画。
息子と2人で教会やトイレを転々と根城にしながら、必死にチャンスにくらいついていくそのガッツの凄まじさ、ただそれだけで素晴らしい。研修を経て採用されるところまでで物語を終えているのも好感が持てる。成功するには何をするにも最初の駆け出しがどんな苦難より大変だ、ということを教えてくれる。
そして息子との接し方。時に理不尽とも思えるほど毅然とした厳しい態度で息子に接する姿は、物凄く好感が持てた。つかの間の休憩中、息子とバスケットをする父親が「おまえはパパ似だからプロは無理かもな」と冗談を言うと、息子はふてくされてしまう。そのまだ小さな息子に向かって言った父親の言葉
「相手が誰だろうが父親だろうが、自分のやりたいことを無理だと言わせるな」。この台詞は凄い。このワンショットの持つ力は凄い。
半年間の無給の研修(この研修制度そのものがえげつないが・・・)を経て正式採用を告げられたときのウィル・スミスの演技が素晴らしい。溢れる感情や涙をかみ殺し目を真っ赤に充血させて話を聞く姿が幾重にも重ねた苦労忍耐を代弁して、思わずもらい泣きしてしまう。
この恵まれた日本で「格差社会」という言葉に甘えて何も努力しない人間はこの映画を観て性根を叩きなおしてほしいし、報われていない努力をし続けているあなたにとって何よりも力を与えてくれる映画。