いつの間にやら改訂版になっていた本書。
日本の年金制度は2004年に大改正を行い、それを詳細に分析した当時からリーマンショック後の今に至るまでの年金論議をまとめ上げている。
この権丈善一の本が痛快なのは、他の論者の間違いを論破するだけでなく、自分の間違いすら公に論じている点だ。
権丈自身が当初「日本の年金は将来、スウェーデン方式を導入することができる」(←これは現在、民主党が同じ間違いをしている)
「国民年金の未納者が保険料をちゃんと納めている人たちに多大な迷惑をかける」といった勘違いをしていたと書かれてある。
そして「間違いに気付き考えを修正していったプロセスを示している」のだ。
ここまで正直に真摯に読者や学問と向き合っている本は極めて珍しい。学者というのは、かくあるべきではないか。
年金破綻論者の本には参考文献に一切、権丈らの本は出てこない。だから、間違いを平然と繰り返せるのだろう(笑)(笑)
一方で本書は破綻論者の文献も当然出てくる。
この本は宮崎哲弥絶賛、『社会保障の政策転換』は細野真宏絶賛、わたしは両方を絶賛!(笑)(笑)
他を圧倒する論理的な年金の教科書。