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年金の誤解―無責任な年金批判を斬る
 
 

年金の誤解―無責任な年金批判を斬る [単行本]

堀 勝洋
5つ星のうち 2.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

「年金批判」の大合唱のなかで見落とされたものとは何か? 年金制度は本当に破綻するのか? 10の問題設定から「誤解」を整理し、2004年法改正の意義を客観的に評価する。

内容(「BOOK」データベースより)

10の「誤解・妄説」を徹底論破し、あるべき姿を示す。二〇〇四年改革の意義をも積極的に評価。

登録情報

  • 単行本: 204ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2005/02)
  • ISBN-10: 4492701079
  • ISBN-13: 978-4492701072
  • 発売日: 2005/02
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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By カスタマー
形式:単行本
筆者は法学をベースにおく研究者としては自他共に認める「年金の鉄人」であり、社会保障分析を生業とする者ならば誰もが一目置く存在である。マスメディアでは経済学の世界における「年金の鉄人」高山教授を高く持ち上げるが、実は高山氏の「600兆円の債務超過」論は経済学者の世界でも必ずしも評価は高くない。本書はその高山氏の論説を主な矛先に展開されており、高山氏の主張が実は非常に過激で矛盾している部分が多いという指摘にはうなずけるものも多い。また年金純債務600兆の主張についても、多くの経済学者が首を傾げる点を法学者である筆者が小気味よく糾弾している点もおもしろい。

ただし、議論の要所要所で筆者の経済学音痴ぶりが本書の評価を著しく低めている。厚生年金保険料の半分は事業者負担であるから年金はお得な制度であるなど、経済学を少しでも学んだことのある者なら目がテンになるような主張を平然と主張してしまうことが惜しまれる。

いずれにせよ、本書はメディアにあふれている年金批判の多くの誤謬を指摘している点において貴重な一書であり、そのすべての主張を受け入れることはできないが、高山氏のベストセラー本と併読すれば年金問題の論点がかなり整理できるであろう。「法学は制度を運用していくための学問。経済学は制度を構築するための学問。」という言葉があるが、依って立つ学問の性質の差異が同じ問題を取り上げさせても論調が異なることを確認できるはずである。

評価としては、迷うところだが、内容の貴重さと高山氏の本と差をつける理由がないことから四つと判断。
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17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 社会保障審議会年金数理部会は公開セミナーを行っているが、そこでの堀教授の発言の含蓄が深かったので、本書を買った。読了して期待にたがわず大変勉強になった。年金制度の経緯を良く知っている点、諸外国の事情を良く知っている点、そして年金以外の社会保障の知識に詳しい点、分析が鋭い点で、類書から頭一つ抜けている。
 本書は公的年金改革に対する誤解・俗説・中傷への反論からなっているが、2004年の公的年金改革の意義がよくわかる。また国民年金は応益負担、厚生年金は応能負担など現行制度の整理がよくわかる。その他、確定拠出・積立方式の企業年金に触れて「リスクを取りたくないサラリーマンにとっては、迷惑この上ない仕組みである。」と言い切っている点等おもしろかった。
 それにしても不勉強な学者やマスコミが公的年金バッシングを始める前に本書を出して欲しかった。審議会で忙しかったのかもしれないし、立場上言いにくいこともあったのかもしれないが、対談形式でも出版されていれば、国民の公的年金に対する不信を防止するためにどれだけ役に立ったかと惜しまれる。
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11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
一口に年金制度批判と言っても、まったくの誤解、枝葉の問題、理にかなった批判とさまざまである。これはそれらに対して出典を示した上で反論するという、従来にない力作である。
誤解や枝葉に対する反論については、おおむね正当と言える。民主党の年金案批判についてもうなづく点は多い。ただし、税方式でもどの程度のミーンズテストを実施するかで議論の余地はあるのではないか。
ほとんど同意できないのは、高山憲之「信頼と安心の年金改革」に関する批判である。収納率の高さだけでは厚生年金逃れの否定は出来ない。役所が取り締まっても焼け石に水であろう。保険料を引き上げても税込月給が下がらなかったのは、賃金の下方硬直性によるものであって、保険料の引き上げが賃下げや雇用の不安定化につながらないことは証明できない。バランスシートの否定も同意できない。西沢和彦「年金大改革」についても、西沢試算と厚労省試算では保険料はそんなに変わらないのに、給付額が大きく異なっている点が、両者の試算で「年金のお得度」が激しく違っている原因であることを見逃している。この点、法学的な観点の限界を感じさせる。
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