清盛に関する本を探していて、評価が高かった本書を購入しました。
平家物語などの軍記物語や、玉葉などの日記、鎌倉時代の正史・吾妻鏡をベースに
清盛に影響を与えた7人の女性を綴っているのですが、
ノンフィクション作家だけに文章の上手さを感じたものの
誤認が甚だしいというか、とうてい納得出来ない内容です。
先ず、子供を産めない体の祇園女御の話から始まります。
本書は2011年の書き下ろしにもかかわらず
未だに清盛を白河院御落胤と述べています。
次に、清盛を生涯憎み続けた継母・池禅尼の話です。
頼朝の助命嘆願は、亡息・家盛に似ていたからと述べます。
3人目は、清盛の後妻・時子です。
彼女自身の栄光のため、一族を滅ぼしたと説きます。
4人目は、安徳天皇の生母・建礼門院徳子です。
連綿と続いてきた閨閥形成を、徳子だけが犠牲になったとの印象です。
5人目の清盛の五男・重衡の妻・輔子、6人目の白拍子・妓王に関しては
私の勉強不足のため、実像が描かれているかどうかは分かりませんが、
最後の巴御前は清盛との関わりのない女性です。
文章が上手く、テンポ良く読めますが、歴史に関する長尾氏の著作を
二度と読むことはないでしょう