平泉澄といえば、「皇国史観」というイメージで、具体的な思想内容や活動については、全く知っていなかったので、大変勉強になりました。
彼の「皇国史観」というのは、実は憂国&英雄史観とでもいうもので、日本の歴史には、何度か皇室の危機があり、その都度、忠臣があらわれて救ったとするものです。言い換えれば、その英雄がいなければ、我が国体は滅びていたということになります。それゆえ、史学はその英雄を顕彰しなければならないというわけです。
その他、彼の軍部における影響の大きさや、彼は青年将校の暴発を抑える役割も持ったという点、欧州留学における、フランスでの反革命思想の発見、731部隊の石井中将とは四高の同期生で友人だったという話など、興味深いことが多く書かれています。